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“ゾンビと楽しく過ごそう!!” を標語に日々ゾンビとの接し方を摸索しているブログです。「ゾンビ保護区」を目指し出会ったゾンビ達の観察記録や創作ZOMBIEまんが&すけっち他、好きなホラー映画やお気に入り断絶映画の事等気まぐれに更新しています。
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なんとなくつぶやいています。



手持ち無沙汰に一コマゾンビつぶやき
「TWITTER OF THE LIVING DEAD」
などと気がむいたらやってたり(苦笑)
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☆ゾンビ新時代到来の息吹を最後に…
ロメロ監督の思惑は果して…?!



当ブログ的ロメロゾンビ考察一覧

☆2017年7月16日に肺ガンで
他界されてしまいました…
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百人一首から紡ぎ出される
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一節が非常に短くちょっとした合間に
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当ブログの感想はコチラに。

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「生ける屍対赤児/目次」
「産まれて間もない赤児」と
「死して間もないゾンビ」との比較検証。
最新コメント。
☆コメントは承認後公開となります。
「プラナリア・プログラム」
☆続篇思案中にて。
切っても切っても分裂・再生を繰り返し
てしまう特殊な肉体を持った女性を
描こうとショート漫画と連作イラストの
シリーズ化目指し展開中。

血が多いので表立っては反転で投稿。
15歳以下は画像クリック不可です。



第1話(2P漫画)はコチラに。
イラスト展開はコチラからご覧下さい。
「すろ〜ぺ〜す・ぞんび君」
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▼現在第4話(番外編)まで完成。
↓第2話はR-15なので
15歳未満の方はご遠慮下さい。

→第1話はコチラから
15歳以上の方は第2話をドウゾ
第3話第4話(番外編)

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南瓜金助参加コミックス全目録
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プロフィール。
HN:
死霊の南瓜金助
性別:
男性
職業:
自称ゾンビ画家
自己紹介:
ホラ〜映画は好きでゾンビにも興味はあったのですがリメイク「ドーン・オブ・ザ・デッド」(2004)を見てからというものモノスゴク好きになってしまいました。好きと言うだけでマニアックという程の知識はありませんけれど。そんな訳でゾンビ熱発症からは日が浅いのですが、以来、ゾンビ漫画家になるのが夢です。「南瓜金助」と言うペンネームでちょっとした漫画を描かせて頂いたりもしていました。
私的暫定ゾンビランキング(〜2014)

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管理人DM様/「ポップでライト」なゾンビ
ファンサイトを目指し備忘録的にゾンビ
ワールドを紹介。ゾンビ愛好家ではなく
ゾンビと戦う事にスリルや興奮を感じる
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は私(カボチャスキ)が納品致しました。
最古記事。
ゾンビと歩こう…


ゾンビ、ぞんび、ZOMBIE…
ゾンビの事だけ考えて暮らして
みたいなぁ(笑)。…でも年に
一度のカボチャイベントは
外せないけれど(苦笑)

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皆様こんにちは。死霊の南瓜金助です。首筋の腫瘍摘出後の顔面片麻痺を伴った自分の顔に浮かび上がった「老後と死後」…生きながらに示された「死後」と思わしき顔に「ゾンビ」を垣間見、抗いと活路を見出し展開する「自虐的一人ゾンビサバイバルバトル」最終回。前回の投稿より三ヶ月程経ってしまいましたが、ようやくここに完結です。これはあくまでも自虐ネタですので同様の症状に悩んでいる方々を指したものではないと言う事をご理解の上、お付き合いください。


老人と筋弛緩後の随に(5)

術後三ヶ月と20日過ぎ。
 施術部周辺の感覚も戻りつつあり、耳も触れるとヒリヒリとする状態になってきたので、一時やめていた「剃刀で髭を剃る」行為を再開してみる。普段は電気シェイバーで事足りているのだけれど、剃刀は手入れ的にたまに使っていた。ほほを触った感じもわかるようになったので試してみる。恐る恐る剃刀をほほに当てる。…皮膚に刃が当たっているのがわかる。ゆっくりと剃刀を動かし、少しづつ剃り始める。髭をじょりじょりと刈っている感覚が伝わり、髭を剃ることが可能だと実感した。施術周辺の皮膚はちょっと力を入れるとまだビリビリと響くので思い切って剃れるといった感覚ではないのだけれど、ほほを剃刀できってしまってもわからないであろうと言う不安はなくなっていた。

術後ほぼ四ヶ月後。
 いまだに麻痺が残りうまくすぼめる事が出来ない右上唇にピクピクとする痙攣的な感覚を感じる。痙攣と言うのは良いイメージではないのだけれど、意識せずとも“その部分”が勝手に動く状態が何故か無性にうれしくなる。何事も無ければただ煩わしいと思うだけだった痙攣が、動くことの実感に高揚するまでになっている。経験しなければ解らなかったであろう“無意識の認識”に実際驚く。「動くことが“まず”生きている」そういった感覚は、いままでに感じたことのない考えだ。経験を通して実感する「生命力を信じる」一念…それがいかなる状況で非常に困難であるにせよ、そこに息吹いていた。
 …これは大変だ。「動くのならば“生きて”いる」という事になれば「すべての生ける屍に対する生命への希望」を見出してしまった事になるのではないか?…なんという事だ…ゾンビ達は“生きて”いるのだ。私の場合は“脳”が機能して回復へと導く助けになったけれど、その逆はあり得ないのだろうか?。体のどこかしらが動いているのなら、脳のどこかが回復し始めはしないだろうか?また、脳が機能しなくても記憶を保持していると言われる細胞なりが補い、新たな“脳”になりかわって回復または新生へと繋がらないだろうか?と。考えを巡らせるうちに、ふと、ロメロ監督の描き出した自我に目覚めるゾンビ達が思い浮かぶ。まさかロメロ監督はそこまでを踏まえていたのだろうか?真意はどうあれ“未知の経験”による新たな「解釈」に気づき、ロメロ監督への尊敬の念は深まっていった。

術後2ヶ月と20日過ぎあたり。
 右目瞼の下あたりから右側の上唇までがほぼ麻痺している部分だったが、この所かなり動かせる感触が現れてきた。…のはいいのだけれど、何せ動かせなかった反動なのか、その部分が過剰に反応しているのではないかと思われる感覚がある。両目を閉じ、ゆっくり開けようとすると、なんと今まで閉じているのが一苦労だった右目が、ワンテンポ遅れて開く事態に陥っている。今まで意識して閉じようと力んでいた影響なのかはわからないけれど、閉じられない事態から、今度は閉じすぎる違和感を感じると言うのも、奇妙な話ではないか。人体の融通の利かなさもまた愛おしい感覚として記しておこう。 
 そういえば、2~3日前、右耳に痛みを感じ眠りから覚めた。どうやら寝ているうちに施術側の右耳を下にして寝てしまったらしいのだけれど、まぁ気づかずに寝返りをしてしまうくらいには回復しているのだろうと思えば、いい兆候ではないだろうか。気づけばかなり痛く、しばらくはビリビリした感触が残ってしまったのだけれど、着実に「一割ゾンビ」の撃退は進んでいるを身に染みていた。

余談。
 「一割ゾンビ」との戦いが進んでいるさなか、なにやら右膝あたりに小さな炎症が起こり微小のしこりのようになってきて、触ったり走ったりするとかなり痛い。普通に暮らしていても、うずくまって動けないくらいの激痛が走り、これはつらいと皮膚科受診するがなにか判らず、血管の炎症ではないかと、次は血管外科へ。そこではアテノーマではないかと言われ、一般外科に行って診てもらってはと、さらに別の病院へ。一般外科でもあまりにも小さくて何か判らないという結論に。…しかしながら一般外科の先生、痛みが半年も続いているのであれば「かわいそう」となんとその場で切開して、その何かわからないものを切除してくれた。結局5ミリにも満たない非常に小さな何かの塊…一応「腫瘍」と先生は名付けていたが、それが神経に当たっていて痛みを発生させていたと。すぐさま三針縫って終了。5分も満たない日帰り手術慣行。3センチ近い痛みを伴わない腫瘍もあれば、数ミリの激痛をもたらす腫瘍…肉体をむしばむ「細胞レベルゾンビ」共の知らず知らずの侵略に恐ろしさを感じた。

術後三ヶ月と一週間後。
 施術して頂いた主治医に会う。切開部の異常がないか触診。続いて口唇をすぼめたり広げたりし、瞼を思いっきり閉じたり開いたり。「半年間でよくここまで回復しましたね。」との言葉。「かなり難易度が高かったんですよ。」と話が続く。先生の施術がこの回復につながるような状態を保持してくれたことが結果の要因なことにまずは感謝の意を示す。自分はその残された回復に活用できる部分を出来る限り使ったに過ぎない。「お疲れさまでした。終了です。」この日が経過観察最後の日となった。いえいえこちらこそお疲れさまでした、ありがとうございました。深々と頭を下げる。
 今回の回復までに至った手術はすべてがたまたまいい方向にむいていた結果である。そして、何かがひとつでも損なわれていて、完全回復しなかった方もいるであろう事も理解する。ひとつ言えるのは、結果が出ようが出まいが、「あきらめず挑み続ける」事が出来た環境を作れた事が大きな支えとなったと気づけた経験が有意義だった。 
 主治医はこの回復状況から、のちの早い段階で完全回復を見越して終了といって頂いたのだと思う。実際のところは、まだ、水を口に含んで頬を膨らませブクブクと口腔内をすすぐとびゅうびゅうと隙間が出来て水が漏れ出てしまうし、左耳は触れるだけでも相当痛みを感じるし、感覚のなかった右瞼の下から上唇までがうっすら痺れてはいるし、何よりも、例の「一割ゾンビ」はまだいる感じが強い。いや、一割は切った感はあるので、あえて言うなら「5%ゾンビ」と言った所だと思われるが、まだいる。しかし、あえて完全退治の報告をせずに、この報告も今回で終了としようと思う。

…だって、折角いる「ゾンビ」と、さよならするのはどうにも寂しくなってくるではないか。

 皆様、長々と私の自虐ゾンビネタにお付き合い頂き、ありがとうございました。


「もう、大丈夫。」


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こんにちは。死霊の南瓜金助です。首筋の腫瘍摘出手術後の顔面片麻痺を伴った自分の顔に浮かび上がった「老後と死後」…生きながらに示された「死後」と思しき顔に「ゾンビ」を垣間見、抗いと活路を見出し展開する「自虐的一人ゾンビサバイバルバトル」第四回目。これはあくまでも自虐ネタですので、同様の症状に悩んでいる方々を指したものではないと言う事をご理解の上、お付き合いください。



老人と筋弛緩後の随に(4)

術後一か月が過ぎた。
 口腔内右側、唇の内側をたびたび噛み、痛い思いをし続けている。瞬きが今だ出来なくて陽光の眩しさにサングラスが必需品となる。まだ右目を閉じながら左目が開けられない。切開部の傷は塞がり、周辺の腫れやこわばった感がなくなり、麻痺が改善しているせいなのか、術部周辺に痺れを常に感じ、時たま急激な痛みに襲われる。何も感じなかった右耳の耳たぶは触っている感じを微妙ながら得られるようになっている。口もまだしっかりは閉じられない状態なので頬を膨らませることができない。先日、娘に風船を膨らませてとせがまれ挑戦したのだけれど無残にも失敗。娘のために風船も膨らませられないのかという無力感が猛烈に寂しい。笑い顔に関しても以前程の左右差は感覚的にも和らいでいる感覚はあり、笑い方を気をつける意識は薄くなっている。

 内服薬が無くなる頃、経過観察のために主治医の元へ向かい、診てもらう。
施術部の傷は完全に塞がったのでテーピングで盛り上がりを押さえなくてもよいとの事。麻痺部を動かしてみてと言う言葉に全力で目を閉じ口角を吊り上げると、7割は回復していると言う判断に至った。術後一ヶ月でのこの状態。…という事は、まだ「残り3割ゾンビ」との戦いが待っているという事だ。瞬きが出来ないことを告げると、神経がまだ動きに追い付いていけていないと言う返答。一ヶ月に一度の診察でよいでしょうと、次回の予約をして病院を後にする。
 テーピングがないせいか首の動きが心なしかスムーズに感じる。そのせいか、寝た時に施術部を下にして寝てしまい、起きた後、鈍い痛みが暫く取れないと言う事態に陥る。回復が長引きそうな事にもなりかねないので、寝がえりには気を付けなければ。


術後1ヶ月と一週間が過ぎる。
 ほほの痺れる感覚も和らぎ、痛みでシッカリと剃れなかった髭を剃ってもいい頃かと思い、肌に剃刀を当てて剃ってみた。しかしながら切開部周辺は剃っている感覚が全くない。皮膚の表面はまだ麻痺しているようだ。…これはなかなかに怖い。力加減も判らず、皮膚もそり落としてしまいそうな恐怖感に襲われ、おそるおそる剃刀を運ぶ。次に剃るのはほほの感覚が完全戻ってからにしようと決める。痛みを感じられない人が知らずに骨を折っていたというエピソードを聞いたことがあったけれど、私の場合はほんの一部で、これが全身だったらと考えたら、想像を絶する心労なのではないかなと、切実に思う。「ゾンビ」共にすれば、足が折れ曲がったまま歩いていたりと、体が欠損しても痛みを訴えることなく動き回る姿も見られるわけだけれど、ダメージを与えられないことが一つの恐怖へと繋がり、この「感じる事のない」実感こそが「残り3割ゾンビ」との戦いの幕開けではないかと思い至る。
 麻痺部分が動かしにくいと言う事は、その部分の筋肉をうまく動かせないからだと考え、手っ取り早く麻痺部分の筋肉を鍛える方法はないかと思いめぐらせている。瞼の下の筋肉と、鼻の穴を膨らませる筋肉と、上唇の筋肉を鍛えよう…日々繰り返す変顔訓練に勝る鍛える方法は無いものか…他にマッサージ的に顔の筋肉に手で刺激を与えながら動かしてはいるが、それが果たして筋肉自体を鍛えているのかというと疑問にも思える。唇限定の筋肉の鍛え方なんて聞いたことがない。そこへ、麻痺の様子を気にしてくれている知り合いの看護師から、低周波治療器を当てて回復に至った人がいるという話を耳にする。その方は軽い脳梗塞で利き腕の動きが鈍くなったとかで、低周波治療器を使って回復に至ったらしいが、なるほど、低周波か…ビリビリと強制的に筋肉の伸縮を繰り返すあれだ。それならば、勝手に動かしてくれそうで筋肉も鍛えられそうだなと、某通販サイトで検索を始める。製品の説明を読んで…頭を垂れる。なんと、首から上には使用しないで下さいの文字。なんでだろう?目玉でも破裂するのか?とにかく、使用しないでとあるからにはよくないことが起きるのだろう。そんなものを使用してしまう程、無謀な性格でもないため、低周波治療器の案は却下となる。こうなったら、今まで通りの対策を強化する方法しかないかと、変顔訓練の増量に、娘と戯れる時間を大幅に増やす。…そう、「ゾンビvs笑顔」だ。 



術後1ヶ月と3週間が過ぎる。
 お気に入りの画家ムンクの展覧会が上野で開催され、見に行った。帰り際、曇り空で寒さを感じ、お腹もすいたので駅中の蕎麦屋に入って温かいソバを注文。しかし、いざ食べようとするも…すすれない。唇をすぼめてすする行為をしたのは術後初めてだと言う事に気づく。なるほど、風船を膨らませられないと言う事は、その逆も然り。更に吸い上げられない事で、ソバの熱さが唇を直撃し軽いやけど状態になる。吸いあげる事によってソバの熱さを分散させていた事にも初めて気づいた。この吸い上げる動作も麺類を美味しく食べる要素であったのか…ソバをすすることは記憶にもない幼少期に教わったのもか、特に考えもせず自然に身についた技だと思われるが、それ相応の理由が存在するものなんだと感心。…とは言え、ソバを冷まそうにもうまく唇をすぼめられないので風を送り込めずなかなか冷ませない。
 ソバを敵視したのも生まれて初めてだ。やむを得ず付属のお玉にソバを乗せ頬張る事にした。

術後一ヶ月と4週目に入る。
 経過観察の為、主治医の元へ。指示を受け目を閉じたり口元をすぼめたり開いたり。すると「すごいすごい」と歓喜の声。ほぼ9割は回復しているとの判断に至り、この期間内にここまで回復しているとは思っていなかったらしい。切開部の若干の痺れと、押した際の痛みを話すと、あとひと月分の薬を出しておきますが飲みきりで終了にしましょうとの事。…あと一割…あと一割ゾンビを撃退すれば、この一人ゾンビサバイバルに終止符を打てる…。主治医の神経温存の施術がうまくいき、手術直後からの変顔訓練と笑顔を絶やさない娘との生活環境が功を奏したのか、術前の宣言通り「早くて3ヶ月程度で回復する」このバトルが終わる…。
「治らないかもしれない」と言う不安はすでになく、サングラスをしていても防ぎようがないくらい明るく眩しい「希望の光」が差し込んでくる。

術後二か月と2週目が過ぎた頃。
 残る一割ゾンビ…右目瞼の下から右上唇までの間の筋肉が思うように動かせない状態からなかなか新展開を見せなかった麻痺部分であったが、ここへきてこめかみ部分に力が込められるような刺激を得る。思いっきり右目をつぶってみると、右の頬が引き上げられるような感覚もあり、今まで不可能であった右目をつむりながら左目を開けると言う動作をしてみた。術後からその動作をすると両目が開けられないと言った事態に陥っていたのだが、左目だけ開けられることができ、完全に右目がつむったままではなくうっすら開いてしまうのだが、動作的には可能という状態になっていた。その翌日には右耳を常に引っ張られているような妙な感覚が頻発。耳自体を触ってみるが耳たぶの感覚は全くなく、今までと違いは全くないのだけれど、どうやら右耳周辺の感覚の回復なのではないかと感じている。回復まで早くて三ヶ月という主治医の言葉から期待すると、あと三週間ほどで三ヶ月が経つ昨今の変化に早期回復への期待を抱いている。

術後、まる三ヶ月が過ぎる。
 状態は三週間前と状況的にはほぼ変わらない。目に見えての変化という事だが、いまだに麻痺部分の唇は噛んでしまうし、水を口に含んでのブクブクと言う口腔内洗浄的な動作は口に力を入れたつもりでもやはりピューっと漏れ出てしまい全く出来ない。ただ一つ変わったところは目に見えていない部分、耳たぶを触ると「痛い」だ。全く感覚がなかった状態から急に「触ると痛い」というのには驚きを隠せないのだけれど、これは吉報と受け止め成り行きを見守ろう。見守ると言えば、目を瞑る事が出来ない状態だったせいか、右目がぼやける事態が多くなってきている。目薬は続けているが、こちらの状態も気になるところ。視力の低下にも気を向けた方が良さそうだ。

術後、三ヶ月と10日過ぎ。
 月一の経過観察の為、主治医の元へ行く。確実に9割は復活しているとの意見。前回はほぼ9割だったので、前進はしているようだ。「思ったより回復が早い。薬も必要ないし、再来月にまた診させていただいて終わりでよいでしょう。」との事。麻痺していた瞼も閉じる事ができ、右頬にも力を入れることができ始めてきており、完全にすぼめられない唇も少しは閉じ、若干ほほを膨らませられて来ているので、『顔面の筋肉を動かす自覚』が現れていると言った状態になってきている。

 自虐的ひとりゾンビサバイバルも『終焉』に向かいつつある手ごたえを、確かに感じていた。(続く)


















また今年もこんな時期になってしまいましたが、謹んで新年のお喜びをお祝い申し上げます。

 案の定と言いますか、去年のあけおめで投稿した下絵状態のままの物を結局今年の挨拶に使ってしまう羽目になってしまいましたね(笑)。去年は個人的にですが首筋に出来た腫瘍に悩まされた一年だったので、手術がうまくいくかなとか、その辺に関わる娘や嫁への負担への心配だったりと気が気じゃなかったのですが、摘出手術も無事に終わり、それに伴った麻痺部分の回復も順調と言えば順調のようで、無事に新年を迎えられたのかな…と、思いきや現在膝の皮下部分に何やら痛みを伴う異変が現れはじめ、肉体的にはガタの来る年齢であることを実感せざるを得ない状況にやきもきしているところですが一体どうなる事やら。今年も気が気じゃない流れなのでしょうか。

 娘が成長する事で次第に手もかからなくなって、自分に使える時間が増えるだろうと漠然と思っていましたが、娘が通う事になる学校の説明会では、親からの読み聞かせなど行事への参加やらで、どうやら今以上に「親」として様々な活動に駆り出されるらしいと言う話も出てきて、娘自身ではなく娘に関わる親としての活動がどんどん増えてしまっての自分への時間が取れなくなりそうな雰囲気もあり、思ったようには暮らせないんだなとしみじみ感じている次第です。まぁ、娘が生まれた時点で「娘を中心とした生活を」という基準を設定しているし、そういった事も含めての娘との関わり合いを楽しめるように工夫しつつ過ごしいるので負担とは思っていませんが。例の「こっそりホラー生活」もまだまだ続きそうですし(笑)。…こっそり創作活動の方も今まで通りののんびりした感じでしょうね。

 そんなワケで当ブログの「ゾンビとの歩み」も相変わらずゆっくりとしたものになりそうですね。ゾンビ関連の映画や小説も目にしてはいるものの感想を書く時間がうまい事捻出できずで、去年は投稿に至った作品はなんと一本のみと言った始末でしたが、可能な限り「ゾンビ保護活動」も行ってゆきたいですね。去年特に大当たりだったのは、アニメ「ゾンビランドサガ」でした。個人的アイドル好き因子も手伝ってか、非常に面白かったです。かわいらしいし、ゾンビならではの「それぞれの時代のアイドルが一緒くたになった場合」の背景や葛藤、アイドルとは何ぞや的な雰囲気なんかも取り入れられて興味深く楽しかった。まさに彼女たちの成長を見守り応援したいという気にさせられ、ならではの歌詞を重んじた楽曲ありでアルバムも出してほしいくらいです。映画「ジェーン・ドゥの解剖」は変わり種ですが個人的には大いにゾンビ映画に加えたい一本。死体安置室に運び込まれた遺体が巻引き起こす異常事態の数々が主な怖さなのですが、運ばれてきた死体の設定や状況が新鮮で非常に楽しめました。」運ばれた変質的な死体関連だと待機中の「THE POSSESSION OF HANNAH GRACE」なんかも非常に楽しみ。同じく死体置き場関連だと「アイム・ノット・シリアルキラー」も地味だけれど良かったかな。クリストファー・ロイド氏が老体にムチ打った感の底力的な存在感がたまらなくよいです。主演は「かいじゅうたちのいるところ」のマックスくんで、溶け込めない感と溶け込み感の不条理な雰囲気やら終盤の「あれ」の造形なんかも個人的には好きで楽しめましたね。



 投稿したイラストの事に少々触れておきますと、上の方の「バットをもってゾンビを蹴り倒している少女」は別のブログで紹介している“ゾンビ迷路遊び”の蝶見江照代さんの「生前の姿」として描いてみました。こうなるともう趣味の域ですけれど描きたいこととかもありますので、去年と同様気まぐれにぼちぼちと色々と描いて行きたいです。


↑こちらが「女の子ゾンビ 蝶見江照代ちゃんの腸迷路シリーズ」です。

…では、そんなこんなで今年も宜しくお願い致します。







こんにちは。死霊の南瓜金助です。首筋の腫瘍摘出手術後の顔面片麻痺を伴った自分の顔に浮かび上がった「老後と死後」…生きながらに示された「死後」と思しき顔に「ゾンビ」を垣間見、抗いと活路を見出し展開する「自虐的一人ゾンビサバイバルバトル」第三回目。これはあくまでも自虐ネタですので、同様の症状に悩んでいる方々を指したものではないと言う事をご理解の上、お付き合いください(3)。


老人と筋弛緩後の随に(3)

 約1週間ほどの入院期間が終わり、ようやくのわが家。想定内の入院期間であったが、ほとんどの時間を自宅復帰と麻痺回復に向けた自主訓練に費やしたため、持参した「醗酵人間」や「キッド・ザ・ラビッド/ナイト・オブ・ザ・ホッピング・デッド」はさわり程度読み持ち帰ることになった。

 私の中の「老人とゾンビ」はと言うと、「老人」の方は日に日に皺がほぐれ、元の面影を取り戻しつつあり、術後の皺皺の顔に比べれは皺も伸びた分若返ったと言えそう。「ゾンビ」の方は、口元とコメカミを引きつらせるところまでは蘇っていたが、やはり下の瞼から上唇までの動きは殆どない。両目を同時につむれば麻痺側の瞼も動かせるのだけれど、左目を開けたまま、右目を閉じる事が出来ない。油断すると右目が乾きすぎて上瞼も下せなくなり、眼球に瞼が張り付いて、瞼を内側に巻き込みながら瞬きをする羽目になり、非常につらい状態に陥るため、常に注意が必要だった。要するに完全な瞬きをするにはまだまだ程遠い状況と言った所…そんなわけで、就寝時からのアイパッチシールは欠かせない。すなわち、うつろな目をした筋弛緩後の「ゾンビ」はいまだ歩き回っていると言うわけだ。
 他の不自由な点はと言うと、洗髪時にシャンプーが目に入ってしまう、シャワーの水圧で下まぶたが下げられ眼球に水の直撃を受ける、濡れ髪を拭く際バスタオルで上瞼が持ち上げられ布地が眼球をなでる、うがいの時に水を口に含めず溢れ出る、パンを食べるとき唇を巻き込んだことに気づかず噛んでしまう等々…こうしたちょっとした拍子に出る不具合にやきもきされながら日々過ごしてはいる。

 担当医には、麻痺が戻らない可能性もあるけれど早くて三ヶ月くらいで回復する事もあると説明を受けているので、それなりの覚悟をもって抗い続けているので、気落ちもしていない。今回の手術で出現する麻痺に対して、納得と覚悟はできているので、回復しなければしないで受け入れてゆくつもりだった。

 麻痺部分を、温める、押し動かす、揉み解す。来週からの職場復帰が控えているため、ま行ら行ぱ行に多少難ありの発声状態に、それをひたすら唱える口腔運動と発声練習も加え、極力笑顔を拵えながら過ごし、「ゾンビ」に抵抗し続けている。…笑顔が「ゾンビ」に対する撃退方法というのが、実は斬新で気に入っている。私の場合、笑顔つくりは娘を見ていれば自然と沸き起こるので、娘と接していれば相当のリハビリにはなり楽と言えば楽。
 そんな中、施術部分に時折それなりの痛みが走るようになる。今まで麻痺していて痛みを感じていなかったのであれば、この感覚は吉報ととっても良いものだろうか。耳たぶの感触はいまだ全くないが施術部周辺に触れるとビリビリとした感覚も感じ始めていた。今回の切開部は縫合せずに「ボンド」で留めたそうで、なんと抜糸いらず。ボンド部分は日々の入浴などでボロボロと剥がれおち、傷部分が露わになってきていた。退院時、ボンドが剥がれてくると思いますがそのまま剥がれてしまっても大丈夫ですのでと看護師に言われていたものの、傷口が開かないか心配なので大きめの絆創膏のようなものをはり対応する。手術日から手つかずで伸び放題の顎髭のせいで若干貼りにくい。その髭を見て娘は「犬みたーい、触りたい触りたい」と隙あらば顎を擦ってくるのが面白い。こんなに伸ばすことはこれから先なかなかないだろうからと思い放っておく。そういえば先日、アイパッチシールを貼っていたら「パパ、それ面白ーい、貼りたいー」と来た。面白いと言っていいのはパパにだけだからと注意したものの、初めて見るものには興味津々のまだ幼稚園児。その屈託のなさが私に最も適したリハビリ環境を呈してくれているのだから、感謝するしかないだろう。

 内服薬がなくなったころ診察しましょうと言う事で、担当医の元へ。まず摘出された腫瘍の病理診断結果の報告があり、悪性像はないとの事で、胸をなでおろす。とは言え、春先に発見してから摘出に至る期間でほぼ1センチほど大きくなっていたので、放っておいて増々巨大化していたであろう状態を想像すると、切除してよかったのではないかなと、改めて思う。そして私の麻痺側の反応を見て、神経は生きていると言う判断に至り、蘇りにも大いに期待が持てた。傷口は、盛り上がりを少なくする効果もあるのでまだテーピングは必要らしく、処置をしてもらった。
 今日までほぼ楽観的性格で暮らしていた私も今回のこの報告で、自分の体の中で、人知れず細胞が勝手に本来の機能を失い別のものへと変化し肥大することの「恐ろしさ」を初めて実感する。ゾンビに噛まれ、自らがゾンビと化すプロセスと変わりないじゃないか。がん細胞をゾンビになぞらえる話など聞いたことがあったが、自分が体験することで感覚的にで実感できた。想像にたやすいがあえて記せば、良性悪性に関わらず、切除される程の害あるいは無意味化が「死」を連想させれば、これはもう細胞レベルゾンビだ。人体の中で置き換えれば、ゾンビは架空のモンスターではなく、体内で様々なゾンビパンデミックを引き起こし、猛威を振るってきていた実在のモンスターと言える。そのゾンビに挑み続けている医学に、今なお戦い続けている人々に、抗うすさまじさを素晴らしく思う。私自身に課した抗いなど、大したレベルじゃない。抗いぬける。そう意気込む。 



 痛みの緩和や滋養に内服薬は続けるとの事で、処方箋を受け取ると、退院時に出現した、「外出時歩行困難ゾンビ」出現阻止のため、サングラスを作りに眼鏡屋へ向かった。

 まぁとにかく、瞼が閉じられない状態の太陽光の容赦なさはつらい。自動的に調節してくれていた瞼に、こんなに感謝したことは生まれてこの方初めてだろう。サングラスなんておしゃれなアイテムは一生かけることはないんだろうなと思っていたが、自分の身になって初めて、サングラスは、眩しさや他人の目や現実など、何かしらから逃れるためにかけている場合もあるんだろうなと、真っ先に思えるようになっていた。

 空腹を覚え、イートインスペースのあるパン屋で食事。サンドウィッチを食べるが、やはり唇を巻き込み何度か噛んでしまう。普通に頬張って人肉をむさぼるゾンビ達が羨ましくなってきた。お前たち、本当は唇の感覚がなくって唇ごと喰っちゃうんじゃねぇの?と考えれば、筋弛緩後からのゾンビの姿がひとつ想像できる。唇を無自覚のまま自らかみ切って無くなっている可能性…自分で噛んで食べてしまうところが非常にゾンビ的なのではないかな。これはなかなかに恐ろし気なゾンビ像になるかも…今度、1Pゾンビ漫画にでも描こう(笑)。



 家に戻り、鏡に映った自分をみる。劇的な変化はない。そういえば…と、大笑いする時に麻痺側が動かないギャップがはっきりと表れてしまうことに自分で驚いた事を思い出す。動作が大きければ大きい程動かない方との差が大きい。ギャップを感じさせない大笑い方法でも研究しようか。

 術後まだ2週間…これからは持久戦となる。(つづく)






さて、死霊の南瓜金助です。首筋にできた腫瘍摘出手術後の顔面片麻痺を伴った自分の顔に浮かび上がった「老後と死後」の顔…言うなれば、生きながらに示す死後から「ゾンビ」まで垣間見える顔に、抗いと活路を見出し、若返りと蘇りをかけた「ひとりゾンビサバイバルバトル」に挑んでしまったおかしな話のつづきです。これはあくまでも私個人に向けた自虐ネタですので、同様の症状に苦しんでいる方々に対して指したものではないと言う事ををご理解の上、お付き合いください。


老人と筋弛緩後の随に(2)

 術後一日目。午前中に看護師付き添いの下、歩行状況を確認。点滴棒とバルーンパックを携えての異動ではあったが、特に問題なく歩けているという判断で、尿道に差し込まれていたバルーンチューブも抜いてもらう。トイレに自由に行けるようになると、かなり穏やかな気持ちで過ごせる。目の渇きを気にした看護師から病院の売店にアイパッチが売っているので、購入して予防してみてはと勧められ、買いに行こうと決める。しかし入浴はまだNG、とりあえず清拭だけでもと思い、持参した洗面器にお湯を張り病室に持ってきて、浸したタオルを絞って、顔を拭き始めた。麻痺側はどうかと思っていたが、温度は感じた。しかも、血行が良くなった雰囲気もあり気持ちもいい。しばらく温かなタオルで顔に刺激を与える。これは自己流顔面稼働訓練に取り入れてもよさそうだと記憶に留める。その後の担当医の回診で、点滴は今日中には終わり、術側の首元から延び出たチューブから流れ出ている血や浸出液もそう多くないようなので、明後日には外せそうだと聞かされ、ゆっくりだけれど確実に快方に向かっている手ごたえを感じていた。
 
「おじいちゃんと、若者がいる…」

 午後になって娘を連れて面会に来た妻の私の顔を見ての発言。…やはり、「老人」は確実にいたんだなと。術側は皺が伸び切った分、若返ったと言うのが妻の印象らしい。しかも麻痺側は血行が悪いせいか、わずかに緑がかって見えたとの事。緑色の肌と言えばますますゾンビ色がつよまり興味深い。昨日、不安そうに私の顔を覗き込んでいた娘は状況を理解してか、今までと変わらない私への接し方で、怖がったりはしないだろうかという心配は全く必要なかった。
 夕食の配膳が始まると、娘もお腹がすいてしまったようで、家族もご飯を食べに家に帰っていった。咀嚼に必要な顎には全く問題なく、噛むには噛めたが、それを覆う唇が全く動かず閉じることができないため、食べ物が噴き出ることがあり、食事をとるにはそれをカバーするようなコツが必要だった。死に顔で食らいつくゾンビどもの唇からは漏れ噴き出す血や人肉など見受けられず、食らいついた人肉を頬張れる程の筋肉の張りは残っているんだろうな、などと妙な考えも浮かび、筋弛緩後の顔から推測する頬張れないゾンビがいてもおかしくはなさそうだなと、自分の顔の中に出現した「ゾンビ」に現実味を感じていた。



 その日の晩は、19時から22時ころまで普段全く観ないお笑い系バラエティ番組を選んで視聴し、無理やりにでも笑って、麻痺側に眠っているであろう神経と筋肉を呼び起こしてみるのはどうかと試み、麻痺に抗った。
 就寝前に見た手鏡の中にいた「老後と死後」は、まだ何食わぬ顔で蔓延っていたが、術側のこめかみに微細に震える感覚を感じた。…いける。今日一日かけての強制的可動練習の何が功を奏したのかはわからないけれど、気のせいじゃなければ、信号を受け取れないだけで神経細胞はそこに確実にある。一度死んだ神経は再生されないと言うのは一昔前の説だとも聞く。なければ神経を作り出してしまえくらいの楽観的気質も抗う体制でいる。病院の売店で購入したアイパッチを麻痺側の瞼に貼り物的にも抗いの姿勢でベッドに横たわった。

 …大丈夫、この「ゾンビ」は頭を打ちぬかずに、倒せる。


 日を追い、点滴の為に挿入されていた針が抜かれ、首筋から延びていた血抜きチューブもほとんど出血はないと外され、懸念されていた麻痺にも改善の兆候ありと判断されれば、いよいよ退院。戦いの舞台は、常に面白くて楽しい頬緩みっぱなしにさせられるの娘のいる陣地へと変わる。「ゾンビ」に抗えるであろう「特効薬」が手に入る状態に負ける気がしない。


 退院当日。家族の迎えの中、病院から出た私に並々ならぬ猛威を振るってきたのはまさかの輝ける太陽だった。瞼の閉じない片方の目に貫くように飛び込んてくる目映い光に、めまいに似た感覚を引き起こす。たまらずアイパッチシールを貼るが、その為に平衡感覚も距離感もつかめないままの歩行状態に陥り、右側は全く見えず足取りも悪くなる。…前途多難か。図らずもそれはまさしく、太陽の下でよたよたと歩く「ゾンビ」の出現を思い起こさせ、これからの内なる「ゾンビ」との抗いは顔面のみならず、ゾンビウィルスに侵されたように体全体にまで及んでくるのかと気にかかってきていた。

「パパの手、握ってあげて~」

 妻からのその言葉が耳に入った直後、「ゾンビ」に襲われていた私の体を導き現実へ引き戻したのは、瞼の塞がれた側ににちょこんとついて歩いていた娘の小さな手の温盛だった。「老人とゾンビ」に抗える「特効薬」が、私を「死後」から蘇らせる「核心」へと変わった瞬間だった。

 麻痺が残り、瞼が閉じない状態が続くようなら…外出時歩行困難ゾンビ出現対策として、サングラスも備えておこうと決め、家路についた。(つづく)










 皆様こんにちは。死霊の南瓜金助です。実は数日前まで、首筋にできた腫瘍摘出手術を受け入院しておりました。

 腫瘍と神経を切り離しながらの施術になるため、術後に手術側の顔面に麻痺が現れ、場合によっては回復しない可能性もあるけれど3か月くらいで改善する場合もあるとの説明を受け、個人的には今回の摘出手術に於ける麻痺には抵抗はなく受け入れての手術でしたが、見事にと言いますか、やはり顔面片麻痺の出現は免れず。目下、回復に向け日夜リハビリに奮闘中。

 説明はされていたし、おおよその想像もしてはいたものの、術後初めて見た鏡の中には、本来の自分とは思えない程の「二つの顔」が存在していて驚きを隠せなく、その時の衝撃をなんとしても伝えたくなり、また、完全回復に至るか否かを書き記してみたくもなり、その顛末をここに書き留めてゆこうと思った次第です。書き進むにつれ、多分に誤解を受けそうな表記も出てきそうですので、私と同じ顔面麻痺に今も不安と恐怖を抱え悩んでいる方もいらっしゃるという事を念頭に置き、その方々に向けた言葉ではなく、あくまでも顔面片麻痺を伴った『私個人に於ける私個人に向けた自虐ネタ」と言う事をご理解の上、お付き合いいただければ幸いです。


老人と筋弛緩後の随に(1)

 首筋にピンポン玉大のしこりがあるのに気づきかかりつけ医に受診したのは今年の春先の事。その後、大きな病院で診てもらって下さいと紹介状を持たされ、そこで再び、しこりの診察を受ける。詳しく検査してどんなものか調べましょうと、後日、エコーやらMRIやら細胞診やら受けた結果、多型腺腫と言われ、画像診断からみると深い所にあり、難しい手術ではあるけれど、次第に大きくなるもので、稀に悪性になる可能性もあるものなのでと、摘出手術を勧められる。神経も絡んでくるため全身麻酔での施術となり、術後に顔面片麻痺が残るなど、それぞれに伴うリスクの説明を受け納得した上で摘出をお願いする。現行の仕事からすぐには休みが取れない事もあり、約半年後に手術日を設定し、娘には顔の麻痺が残る可能性もあると説明し理解できた様子で、その日を待つ事になった。

 手術前日に入院。21時以降は指定された飲み物以外は口にできず。明日に備えての入浴も済ませ、退屈しのぎに持参した「ゾンビでわかる神経科学」やTASCHENの「エゴン・シーレ」に目を通しながら時間が過ぎるのを待った。時折、看護師や手術に関わる医師がバイタルチェックや当日の説明をしにベッドを訪れる。21時半に消灯の声がかかり、室内が暗くなる。23時くらいまではベッド上の明かりをつけ、テレビをイヤホンで聞いていてもいいですと言ってもらえたが、ほどなく睡魔に襲われ、眠ってしまった様子。明日の摘出手術に対して特に緊張もなく、わりと楽観的な性格も手伝ってか、なるようにしかならないという心構えをし、娘のいない環境がこんなにも退屈でつまらないものだったのかと、そんなことも考えつつ、時間が過ぎるのを待った。

 手術当日、午後からの施術。時間が近づいてきても前日同様、特に緊張もない。声がかかり手術室へ向かう。気がかりと言えば全身麻酔時の自力で制御できない呼吸や排泄の事なのだけれど、それも術中の致し方ない事と気を持ち直し、立ち合いの家族を背に手術室へと入る。手術台へ寝転がると次々と怒涛のように現れる医師や看護師に話しかけられ、そして麻酔医が左手首に針を刺した後、急に眼が覚めた記憶になる。私の名を呼び続ける看護師たちの声に目まぐるしく変わる天井…手術室、廊下、エレベーター内、病室。担当医は摘出した腫瘍の入った透明ケースを目の前にかざし見せてくれた。春先に検査した時よりやはり大きなっていたとの事。赤っぽい球状の目玉大の腫瘍が目に飛び込んできた。看護師が点滴のセッッティングやら術後のケアの準備をしている中、病室へ戻った事を知らされた家族が私を囲み、娘の手を握らせてほしいと思い手を伸ばすと、娘が私の顔を覗き込んで心配そうに見つめながら手を握ってくる。そこでようやく、手術は麻痺の課題が残るものの事故もなく終えたんだと理解できた。
 4時間かかったそうだ。故に4時間分の記憶がない。明日の朝まで絶対安静と指示。術側の目はすでに麻痺で閉じられなくなっていて、テープで固定し塞いでもらった。担当医が顔の動作確認のため出した指示からすぼめた唇も、恐らくはひょっとこ面のような口元になっているはずで動かないことは容易に判断できた。触診ではわずかにほほに感触はあるもののまったく動かないと言った方が本音。麻痺は容赦なく出現していた。
 家族は無事を知り家路につき、ベッドの上たった一人。術側の顔面を自身で触ると、ほほから延びる血や浸出液を抜くためのチューブがあり、その辺りはほとんど感覚がなく見事に動かない。点滴のおかげか麻痺のせいか施術部に痛みは全くなかった。ふと気づけば、わかってはいたものの、尿道には尿を流れ出す為のバルーンチューブが挿入されていて、ちょろちょろと流れている尿と止まないわずかな痛みと違和感の連続に翻弄される。口元には酸素吸入のマスクがのせられいる状態…とにかく、この一晩、耐えれば様々な不具合も少しづつ減っていくだろうという望みだけを頼りに夜をやり過ごした。寝返りしてもよいとの看護師の言葉に、リハビリ期は術後からすでに始まっていると、聞いた覚えがあったので、出来ることは無理しない範囲でやっておこうと、両手両足は可能な限り動かし、動かない顔面も動きを思い出すような動作を交え、刺激を与え続けた。酸素マスクは深夜のうちに外され、途中うとうとはしたようだけれど完全な入眠とはいかず、窓の外が明るくなって来ていた。

 術後から夜明けまでの15時間…最初の麻痺への抗い。

 病室の明かりがつき、瞼が開かないようにと貼っていたテープを剥がす。片方ずつは閉じられなかったが、両方の目を同時につむると術側の瞼も若干の明るさは感じるが何となく閉じられる事に気づく。起床時薬をもった看護師がバイタルを測りに来ると、午前中にはバルーンも外せ、トイレは自由に行けるとの説明を受け、安堵するも入浴はNG。朝食が届き食事を済ませ食後薬も飲み込むと、一段落を感じたのか、持参した手鏡に手を伸ばす。
 
 術後の麻痺顔との初対面である。

 …何の気なしに覗いた鏡に映し出された顔は、楽観的な私自身の性格を軽々しく飛超える程の動揺を呼び起こしてくる。

 …いまだかつて見たことのない、知らない自分の「二つの顔」がそこには存在していた。
麻痺側は皮膚が伸び切った感のあるつるっとした肌で若干垂れさがっていて、閉じない瞼によってうつろな目をした印象の筋弛緩顔。もう片方は筋肉の引っ張る力が片側に集中したために文字を通りしわ寄せた感の強い老人顔。…人の死後、神経支配が消失すると筋弛緩が起こると言われているならば、この麻痺側の顔は死後に起こりうる状態を示した顔ではないかと思うと、動揺も激しくなる。「死後と老後」の混在…これからの自分の顔になる可能性のある顔…その中に、「生きながら示す死後」という状態から「ゾンビ」の存在を垣間見る。そして、言うなれば、これからは若返りと蘇りをかけた抗いでもある事に、顔面復活へ挑まざるを得ない意気込みが沸き上がるのを感じてしまっていた。
 


 自分の顔に愛着もない私ですら動揺したこの麻痺顔ではあったけれど、私よりももっと重篤な症状で悩んでいる方々は多いと想像にたやすく、ここで狼狽えるのも思い違いな感もあり、私なりの挑む意義と活路を見出せた鏡を閉じると、黙々と手で顔に刺激を与え続け、抗いを始めていた…。(つづく)









 皆様こんにちは。死霊の南瓜金助です。
新作の1ページゾンビ漫画を拵えてみましたので投稿します。

 この形態だと7作目ですかね。なかなかゾンビ漫画家と言えるような数には及びませんが、娘も手を離れてきているのか、この所2か月に一度は簡単ではありますがイラストや漫画など拵えられる事が出来ているので、制作に当てる時間の調節も出来始めているのではないでしょうかね。

 さて、日ごろから赤子ゾンビをどうやったら恐ろし気な存在に昇華できるか、いろいろと考えていたところ、食らいつき、一気に内臓を吸い上げるのはどうかなと思い立ち、漫画にしてみました。
 赤子ゾンビと言うと、すぐに思い浮かぶのは「ドーン・オブ・ザ・デッド」でしょうか。なんだか見ないふりしてスルーしたらやり過ごせそうな雰囲気に物悲しさを感じ、その頃からどうしたら恐怖心を抱かせられるか考え続けていました。先日観た「ディストピア パンドラの少女」という作品では、セリフのみですが「赤子に内臓を食べられていた」と言ったような表現があって、同じ内臓括りに似たニュアンスを感じ、驚いたところです。あちらは自ら産まれ出でるショッキングなイメージが強いですね。
 実際の話、乳飲み子でも噛まれるとそれなりに痛いと言う事なので、ゾンビベビーなら、喰いちぎるのは造作もない事なのかもしれません。でも歯茎が裂けて顎の骨なんかが剥き出し状態かもしれませんが…それはそれで恐ろしいかも。


 ついでに過去作の1ページ漫画も併せて投稿してみますのでご覧ください。
不定期刊ゾンビ布教フリーペーパー「Cafe of the dead」や長田ノオト先生編集の無料ネット配信マガジン「月刊頽廃トラウム」ふろく本「トラウマッ」で掲載して頂きました。

  

   

 

さて、次はどんなゾンビ漫画になるやら…またお会いいたしましょう♪









「パパ、きのう、こわいゆめみた。」

「どんな夢だった?」

「ぞんびとおばけとゆうれいがでてきて、こわかった。」


…どうやら娘の夢にゾンビやらが出てきて娘に怖い思いをさせているらしい。


 
こんにちは。死霊の南瓜金助です。
私事ながら一応ゾンビネタにて約三か月ぶりの更新。

 ゾンビと聞いたら黙っていられない。いったいどんなゾンビが娘を怖がらせるのか、どうしても知りたくなってくる(笑)。何度かそのゾンビの詳細を聞き出そうと試みたのだけれど「思い出すのが怖いから」と暫く断られ続け、ようやくその姿を描くことに成功する。

 まず私がシャーペンを持ち、ゾンビの顔の輪郭や髪形、目や鼻の形を聞き出しつつ、輪郭を描き始めたら、娘がすぐさま私からシャーペンを奪い取り、スラスラと描き始める。「顔は四角、目も四角、口はぐにゃぐにゃしていて、ベロが出てる…」…お絵描き好きの娘にとって、他人が描いているのをただ見ていられなかったようで(笑)、描きながらいろいろ解説してくれた。

 それをもとに、完成させたのが下に取り上げた絵である。娘の描いた原画も投稿したいところだけれど、基本的にここの活動は娘には極秘という事もあるのでやめておく。色も娘の指示により着色。背景も「黒」にしてと言う指示があり、真っ黒だと味気ない気もするので、グラデをかけることを了承の上、制作。怪物たちはどうやら真っ暗闇の中に潜んでいるらしい。しかしなんとも不思議な雰囲気の怪物たちだ。娘は夢の中でこやつらと「戦っている」となるとそれはそれでたくましい。

 この怪物たち、幼稚園児の言う事だしある程度の想像も混ざっている可能性もありそうではあるが、娘の描きあげる様子を見ているに、描きながら考えてている感じもなく、実にスラスラと描いているので、それなりの信憑性はありそう。絵の中の「おばけとおばけのともだち」の顔の中心にある横線は鼻という事。「鼻は棒」…娘はそう言ってくるのだが、穴が棒なのか、形が棒なのか、とにかく「鼻は棒なの」との事。…想像しがたいビジュアルである。とは言え、こやつらが暗闇の中から襲い来るとなると、非常に薄気味悪そうだということは伝わってくる…。

 しかし、かなり面白い。私の想像の上を行ってくる。詳しくは聞いていないが、いったいどんな動き方をするのか、その攻撃方法も想像力を掻き立てられる。肝心のゾンビは、他の化物に比べるとやや地味な気がするが、青っぽい肌だったのがなんだかうれしい(笑)。「目は真っ赤」で、腕がなく「体から手」だそうだ。…にしても、気になるのは「おばけのともだち」の顔である。以前投稿した記事には『かぼちゃのオバケは娘のヒーロー』だったはずだけれど、みた感じ、まんまカボチャのオバケ(汗)。全部三角というところがかろうじて偽物っぽい気もするのだけれど、夢は真相心理に反映されているとも聞けば、なにかしらの影響は与えてしまっているのだろうなと、複雑な思いが…(苦笑)

 この死に損ないの創作意欲にも刺激を与えてくる、実に楽しいひと時だった。
ありがとう愛娘。物凄くしあわせだったよ、パパは。(笑)


思うにもしかすると、親子初コラボ作品かな?









>衛星より受信。
amazon→「ブラック・オプス 超極秘任務

 原題「ZOMBIE NINJAS VS BLACK OPS」…嘘みたいなタイトルですがまんま示す通り、忍者みたいな格好をしたゾンビ達が暴れまわり、特殊部隊と攻防を繰り広げるアクション寄りの内容の作品。ゾンビと言っても、猛烈に襲っては来るものの、人間を食べまくったりするという態では無いので、そういった所業をお求めの貴兄には不向きと思われる作品ですから鑑賞の際はそのあたりご理解の上、お手に取った方がよろしいかと。
 原題で「ゾンビ忍者」を謡っているあたり監督も意識して拵えていると思うのですが、わが国でのDVD化パッケージを見る限りでは「極秘任務押し」のアクションもので攻めてみた感じですね。それでも私のような『ゾンビ好き』には端々に散りばめられた台詞から想像を働かせ(笑)、ゾンビ起源に通ずる稀なゾンビ映画と解釈し、感慨深い一品として当ブログ的にも有意義な作品でした。


以下、内容に触れております。

 さて、その「端々に散りばめられた台詞」から想像するにどうやら、ゾンビの起源に遡る「奴隷としてのゾンビ」の流れをくむ「現代の利用方法」的な理解から、更には「ヴードゥの呪い」的なニュアンスを思い起こさせる場面もありで、久々に出会えた「懐かしい友達」みたいな感じで(笑)、ほほえましい気持ちにもなれました。
 舞台となるビルですが「再生警備」なんて、いかにもな会社名からほほが緩むんですけど、日本の企業が出資しているとかいう話で、そこで死者を蘇られて兵士として使いまわすと言う極秘の研究が行われていたせいで、実験体が会社内で暴走を始め、それを鎮圧しに特殊部隊がやってきてドンパチ始まるといった態ですが、どうやらその特殊部隊の上層部が関与しているらしく、騒ぎに紛れ「研究データ」を奪おうと企んだ揚げ句のこのありさまらしい。日本の企業がどれだけ絡んでいるのかは判りませんが、死者再生の技術を日本が手に入れたがっていたと考えてもそこはそれで怪しくて好いです(笑)。
 驚くべきは忍者ゾンビの動き。早い早い。既出ゾンビ映の猛ダッシュゾンビやパルクールゾンビもなんのその、弾丸をよける程ですからまず面喰いましたね(笑)。弾よりも早く…発射弾越えゾンビの登場です。いわゆるモダンゾンビののろのろとした動きから考えるに、まさに想像を絶する速さ。しかも弾丸を何発撃ち込んでも死なないとくれば、まさにゾンビ然と言った所。あたっても死ないのならばよける必要はないと思いますが、よけて逃げまくる絵面がなんともおかしく、珍しい物を見た感で非常に楽しいです。

 ひたすら忍者ゾンビとの攻防が主に描かれるのですが、この忍者ゾンビ、血液が全くないと言う状態で稼働しているらしい。死者を「生き返らせて」いたわけではなく、死体が「動いている」だけと推測され、もともとの死者を蘇らせる研究からはおおきく外れ、死体が何故動くのかと言う「状態」も全くわからないと言う事で、当然見ているこちらに、理由を示唆する場面はありません。死体がただ動くゆえに「目的」もなく、「精神」も持たない肉体だけの存在との事で、そこから何者かに操られていると判断、ここでヴードゥ呪術の件が出てきます。いったい誰が?研究を頂こうとするやつらの企み?一体の忍者ゾンビの咆哮で数体の死体が一斉に起き出す場面が回想として挟み込まれますが、その咆哮ゾンビが何かを「した」か「された」か…蘇生に携わった医者は早々に殺されているので謎のままで、医者がなにか「仕掛けた」か「仕掛けさせられた」か…。ともかく、動くんだから操って兵器に仕立てようとする態は、後先考えずに使って大惨事を招いた現状をかぶせ、愚かでよいでしょう。

 ともかく、忍者ゾンビとのバトルの果てに、物議を醸しだしそうなエンディングへ突入。忍者ゾンビが逃げ延びた研究者に対して吠え面を拝ませたまま襲わず、雑踏の中に身を投じるといった風の場面です。…なぜ襲わなかったのか?と言う疑問がまず浮かびます。
 吠え面拝ませたその忍者ゾンビは、咆哮で他の死体を動かした忍者ゾンビの親玉的存在。彼だけは何か「特別な処置」が施されていたからなのでしょうか?「死者を生き返らせる研究は人類への貢献であって軍事利用の為ではない」とは死んだ医者の弁…「目的」を失ったのはゾンビだけにあらず?…そして「目的」を持ち帰った研究者は助かって……あくまでも憶測の域は出ませんが、『ゾンビ』自体が永遠の謎。あれこれつじつま合わせを考えるのも、楽しいではありませんか。


 されどファンタスティックかな、ヴードゥの呪い。魔法もまた、謎でよいのです。









なんだか新年が明けたと思ったら早くも2月に突入していますねぇ…

 先日、愛娘と児童向けゲームセンター的なキッズランドと言う所に行ってきました。遊具やらコインゲームやらありまして、その中に昔懐かしいあの「もぐらたたきゲーム」がありました。今だ現役なんですね、すごいなと感心しきり。
 何のことはない、ただひたすら時間内に穴から出てくるモグラをバンバン殴り続けるこのゲーム…そこがシンプルで楽しいのか、なんと愛娘がとても気に入ってしまい、ならばとデパート的な所にあるおもちゃ屋さんで家庭用の小さなものを購入しました(といっても、買い物ついでのデパート5件目にてようやく遭遇)。…いや、娘の為と言っておきながら実はちょっとした思惑がありまして…前々から夢に描いていた事を実行するチャンスが巡ってきたんですよ…ほら、ゾンビ好きなら皆様考えることは同じ…モグラをゾンビにカスタマイズして、ゾンビたたきにするって野望ですよ。娘が飽きたら速攻カスタマイズして「墓穴からゾンビ這い出し阻止ゲーム」にするんです。ありそうなんですけれど、今もってお目にかかったことはなく、いつか自分で作り変えてみようと画策しておりました。墓穴よりはい出てくるゾンビをひたすらハンマーで殴り続けるだけの攻防!!…これはとにかく熱いじゃないですか(笑)。
 そんなわけで、今回購入した製品を参考にカスタマイズイメージをいくつか考えてみました。至って易い改造計画ですが、当ブログ的には楽しそうな企画なので是非実現したいものです。


かなり雑過ぎる感もありますがもぐらからのゾンビ化カスタマイズは
大体こんなイメージでしょうか。可愛らしくも不気味な雰囲気って難しいですね。

…で、全体のイメージはこんな感じでしょうかね。
なんか思っていた以上に雰囲気ありそうで笑える。
 
いくつか顔パターン考えてみた。個人的には右上のがいいかな

 既に商品化されていたり、カスタマイズしたものがありましたら
是非拝見したいものです。ご存知の方、いらっしゃいましたらご一報ください。


 お次は、前回の「ぞんびのおもちゃ屋さん2」で首振り人形あったら楽しい的なことを書きましたが、ふと紙で作れないかと思いたち、イメージを描いてみたものです。紙製ふらふらゾンビ人形。これなら紙の展開図だけで済みそうなので現実味がありそう。


絵の通りにバランスが取れるかは作ってみなければわかりませんね。

 上記紙製ふらふら人形を考えていたら、急にクラッカーのの外装をゾンビデザインにして脳みそぶっぱなしたら楽しそうだなと思い立ち、ついでにこちらもイメージ。



 娘話のついでに余談ですが、愛娘の夢についにゾンビが現れたそうです。頭を攻撃すれば倒せるという情報は伝えていなかったので、果たして娘がどんな行動を取ったのか気になり、話を聞いた所、なんと水をかけたら追い払えたそうです。これは興味深いですよね、水の苦手なゾンビ…某侵略映画よろしく、水が苦手な宇宙よりの侵略者か、あるいは生前水が苦手な人のトラウマが働いた結果か…とにかく聞いてみて不思議感満載。でも逃げずにゾンビと戦ったんですね、娘。勇ましいな。









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