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“ゾンビと楽しく過ごそう!!” を標語に日々ゾンビとの接し方を摸索しているブログです。「ゾンビ保護区」を目指し出会ったゾンビ達の観察記録や創作ZOMBIEまんが&すけっち他、好きなホラー映画やお気に入り断絶映画の事等気まぐれに更新しています。
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なんとなくつぶやいています。



手持ち無沙汰に一コマゾンビつぶやき
「TWITTER OF THE LIVING DEAD」
などと気がむいたらやってたり(苦笑)
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☆ゾンビ新時代到来の息吹を最後に…
ロメロ監督の思惑は果して…?!



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プロフィール。
HN:
死霊の南瓜金助
性別:
男性
職業:
自称ゾンビ画家
自己紹介:
ホラ〜映画は好きでゾンビにも興味はあったのですがリメイク「ドーン・オブ・ザ・デッド」(2004)を見てからというものモノスゴク好きになってしまいました。好きと言うだけでマニアックという程の知識はありませんけれど。そんな訳でゾンビ熱発症からは日が浅いのですが、以来、ゾンビ漫画家になるのが夢です。「南瓜金助」と言うペンネームでちょっとした漫画を描かせて頂いたりもしていました。
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ゾンビと歩こう…


ゾンビ、ぞんび、ZOMBIE…
ゾンビの事だけ考えて暮らして
みたいなぁ(笑)。…でも年に
一度のカボチャイベントは
外せないけれど(苦笑)

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>衛星より受信。

アメコミ原作版は未読です。ウエスタンに興味を持ち始めている事も
あって期待しつつ鑑賞。私のウエスタンに求めたいニュアンスがあまり
感じられませんでしたが、キャラの持つ大雑把(?)な魅力を伴った
行動力に派手な演出は観ていてそれなりに楽しめたと思います。

生死の狭間を彷徨った主人公ヘックスがその経験から、死者と会話が
出来る特殊な能力を得たとの事で、ある意味ソンビ態でもありそうだし
当ブログ的にはゾンビ観察番外編で考察と行きましょう。

◆南北戦争に南軍の兵士として戦いに加わっていたヘックスは、南軍将校
のターンブルの怨みを買い、磔にされた自らの目の前で愛する妻子を殺さ
れてしまう。顔には烙印を押され放置されたまま生死を彷徨っていた所、
先住民族の手によって助けられ、仇敵ターンブルを追いつめるも とある
ホテルの燃え盛る炎の中に見たターンブルの姿が最後となり、ヘックスは
報われない復讐心を抱いたまま賞金稼ぎとなって、狙い狙われる日々を
過ごしていた。そんな中、ターンブルが死んでいなかったと知らせが
届き…


☆以下、内容に触れています。

死に際まで行ったヘックスの得た不思議な能力…死人と対話出来ると言う
それ。触れた死体が蘇り活き活きと突然話し始める姿は生気を取り戻した
ような態でいわゆる死体然としたゾンビとは違いますが、死者が蘇ると
言う点ではゾンビと言えそうなニュアンス。蘇っている間は少しづつ焼け
焦げて行き、そのままにしておけば痛みを伴いながら灰と化すらしい。
言い換えれば“死んだ相手を蘇らせてもう一度殺せる”能力は復讐される
者にとっては相当に残酷な攻撃力として、物語に痛快感をもたらして
います。

死者の世界ではヘックスの殺した亡者達がヘックスの来るのを狙い定め
騒いでいる様子。そんなうかつに死んでもいられないヘックスは、死んで
もおかしくない程の銃弾を胸に浴びてもかろうじて死なない。ターンブル
の言った「死に方を知らないのか」という言葉も意味深で、先住民クロウ族
がヘックスの死に際に施す術がどういった効果をもたらしているのかも
謎ながら興味深い。死者を蘇らせると言ったヴードゥーの呪いに近い
ニュアンスだとしたら、まるまるゾンビが主人公の物語。その辺り原作に
描かれているのか、ご存知の方ご一報下さい。ともあれ当ブログ的には
今後も吟味が必要な作品かも知れない。


賞金稼ぎとなって保安官に賞金もらう件は好み。馬装着のガトリングガン
的な武器はなかなか凄まじいですね。そりゃあ馬も大変そうだ(笑)


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>画像、チラシ(左)、テレビガイドEX編集フリーペーパー表紙(右)より。

実はあまり関心を持っていなかったのですが、TVの映画紹介番組で
子供たちが8ミリカメラで撮影している作品がゾンビ映画だと知って
興味が湧き、近所で見られる事もあって早速劇場まで足を運んで
みました。

J.J.エイブラムス監督は大きい物を大きくみせるの上手いですよね。
子供たちが列車事故に巻き込まれるスペクタクル感やら、兎に角
子供たちの奔走する俯瞰映像やらが素晴らしかったです。

☆以下、内容に触れています。(主に当ブログ的にですが)

幼きモンスターメーカー達の拵えたゾンビ映画は実に可愛らしい
作品でしたよね。映画見ている時は子供たちの撮った映画をDVD化の
際に見られたりしないかなと思い続けていましたら、そう来てくれま
したか(喜)。しかもゾンビ化液を開発した化学工場の名ががしっかり
“ロメロ化学”なんて君達素敵すぎます(笑)。

因にパンフレットによりますと、子供たちが撮る映画がゾンビ映画
になったのは、監督が子供たちに自分達の撮りたい映画の発案をお願い
した結果なんだとか。映画の中に“子供たちが本当に考え出した作品”が
存在するって、さすが元映画小僧たちの作品。洒落てます。そこが
本作の要といってもいい部分ですし。

ゾンビって死者が蘇り人々を喰らうと言う怖いモンスターながら
どこかしら健気な雰囲気があるとずっと思っていたのですが、
本作を見て“そうなんだよな”とつくづく再認識。ゾンビ映画のヒロイン
演じるアリスがゾンビの練習をするシーンがありましたが、ゾンビが
死んだ肉体をどうにかこうにか動かす様子と、年端もいかない可愛らしい
女の子が解らないなりにゾンビを演じる様子とが健気さをオーバーラップ
させ、なかなか素敵な名シーンでだったのではないでしょうか。

タイトルの「SUPER8」、子供たちが8ミリカメラで撮影しているからと
いった雰囲気なのですが、劇中登場したあの形状からすると、
もしかしたら“スーパーな8”だったからなんていう意味もあるので
しょうかね? でも観た感じの印象でしっかり数える事が出来なかった
ので正確に数が8だったかはいずれ確認したい所です。
因にスピルバーグ監督版「宇宙戦争」の時は確か5だったですかね(笑)


印象としてはお子様奔走大スペクタクル映画でしたが、
勇気と冒険と友情のお子様ものには案外弱くて
当ブログ的にもそりゃあ楽しかったので満足の出来でした。


>衛星より受信。

若干説明不足な感はありますが攻め方はかなり面白かったです。
多重人格全否定からアプローチし、強引ながらも“こういった可能性”を
示した着地点は映画的でありながら非情かつ皮肉的で、超常現象スリラー
と銘打った作品としてもまずまずの印象。個人的には、新たに登場した
“得体の知れない連続殺人鬼もの”としてのニュアンスも堪能出来、更に
劇中の台詞や壁に貼られたポスターから“あの名作”が浮かび上がれば、
ある意味、当ブログ好みな映画の装いも感じ全体的にも大満足です。

◆多重人格症を認めていない精神分析医カーラ。父に紹介された
デヴィッドと名乗る男の診察を始めると別人格が現われ、男の演技を
疑い心の病としても説明出来ると言い張るが、この男の素性や身辺を探る
となんとデヴィッドとは25年前に殺されている人物であったと判明。
デヴィッドの人格は次々と別人を示すもみな死亡が確認された人物
ばかりで、やがてカーラの周りで不審な死が訪れると、信じられない
現象がデヴィッドに現れ始める…


多重人格やら一個体に複数の“人格”を宿すといった類の根本を証明する
のってたいそう難しそうです。最近では多重人格と言う言葉は無くなって
解離性同一性障害と言い改められた感がありますが、“解離性”って何を
言い表したものしょうか?あくまでも個人的な思い込みですが、人に
よって態度が豹変する人がいますよね?私はあれも身近な多重人格だと
思っている所もあり、そう言った専門的知識の毛頭ない私が“解離性”と
聞いた時に抱いたイメージは幽体離脱だったので、さらに煙に巻かれた
感じでした(汗)。結局の所、科学的も非科学的も私にとっては同じよく
わからないものなのかも知れません。そんな私だからか本作はとても
興味深く観られ、かえって受け入れやすかったです。しかも相当怖い
印象を持った物語でした。

☆以下、内容に触れています。

結論から言いますとまず“信仰心の無い人々から魂を奪う連続殺人鬼”の
登場に驚愕と言った所。この点が他にそう思い浮かばないニュアンスで
ユニークかつシビアでよかったです。信仰心の無いやつらは問答無用で
殺されてしまうなんて、かなり凄まじい解釈です。しかし殺人鬼が何故、
大昔に呪いをかけられた当時の様相で現れたか若干説得力に欠ける部分
ですが、ここはひとつホラー映画ファンとして“新たに出現した恐ろしい
連続殺人鬼”の登場を歓迎し語ろうではありませんか。

殺人鬼と化した男の本当の名はクリスチャン・ムーア。とある谷に愛娘
達とやって来た牧師だったのですが、まじないに頼る事をやめ神への信仰
だけで助かると布教。しかし信仰を失った似非牧師と化し、疫病が蔓延
した谷で身内しか予防接種させず、発病した谷の住人を見殺しにして
しまう。そんな男に向けられた谷の人達の復讐は、愛娘達の殺害と
まじないを用いクリスチャンにかけた呪い。その呪いとは、魂を肉体より
抜き取り空中に放ち、戻れないようにと口に泥を詰め込み、さらに
その肉体には「不信心者の魂を隔離し続けるがいい」と告げたもの。
したがって魂はこの世を彷徨い続け、肉体は魂の無い状態で、かつて
自分もそうだった不信心者達の魂を喰らい閉じ込め続けると言った、
魂と肉体への許せる所等何ひとつ無いと言っていそうな二重苦。
自業自得だとは言え、これまた凄まじく恐ろしい呪いもあったものです。

シェルター(魂を入れる壺)に刻まれていた謎のマークが、魂を抜かれる
不信心者の体にも発疹として現れます。何故、魂を入れる器のマークが
現れるのか疑問に思っていましたが、ラストで判った気がしました。
マークの出現は“予備の壺として用意しているもの”で、元々の肉体が
壺として機能しなくなった場合を案じ、呪いが永遠に続く様仕組まれて
いる仕業だとしたら説明もつきそうです。…キャー!! 怖すぎるぞ、呪い。

ラストの精神分析医と殺人鬼との戦いは残酷でした。自分の娘の魂の
入った殺人鬼の肉体を娘ごと絞め殺そうとする母親の荒技!! 凄まじく
悲しく衝撃的。これは残酷指数かなり高いと思います。そしてさらには
殺人鬼と一緒に殺した筈の娘の魂が娘自身の肉体に帰って来たと思い安堵
するも、実は複数の人格をも抱え込んでいると示唆するエンディング!!
多重人格全否定した主人公が逆に自分の礎を全否定され、この先、娘の体
に入ったいくつもの人格と暮らして行かなければならないと言う冒頭から
思い起こされる皮肉。しかも連続殺人鬼間違いなし…どうする?娘の
器ごと殺してしまえる?この荒々しい残酷さには兎に角脱帽でした。

さて当ブログ的考察。
ご覧になった方はお気付きだと思いますが、始まって数分で、娘が預け
られた弟の部屋で「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」を観たと言って
いたり、弟の部屋にはデカデカと「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」
のポスターが貼られていたりと興味深い一面が。まさかそれは劇中で、
呪いをかけられ不信心者の魂を喰らう連続殺人鬼に、死体となってまで
襲いかかるゾンビ態ニュアンスを示したものでしょうか。そう考えると
また興味深く、これもある種の呪いによって彷徨うと言った態のゾンビ
映画だったのだとしたら“死なず”に存在し続けている状態も納得がいき
そうです。この作品の監督流の新たなゾンビ態出現の様相も呈していた
のであれば増々愛着も沸きそう。はてさて真意の程は如何に…フフフ。


全く凄まじ過ぎるなこの物語は…悲劇としても傑作と言ってよいかも。


>画像、捕獲TV Bros.より。
ウェブサイト→東京ニュース通信社

WOWOWにて4月9日に放送された「R60スネークマンショー」
伊武雅刀氏と小林克也氏から届けられた今なお語り継がれる
伝説のラジオ番組「スネークマンショー」から30年の時を経て、
還暦を越えたお二人の奇跡の狂宴。

…スミマセン、R指定破ってこっそり観てしまいました。

「スネークマンショー」の記憶と言えばYMOのアルバムや後の
LP盤(TV Bros.掲載インタビューではCD等は選集的な位置付け)の
内容を覚えていると言った程度でコアなファンとは言えないのですが、
ラジオも聞いていた筈。確か「それゆけスネークマン」だったか…
ラジオドラマ風の「ちび泥棒物語」の前後だったような記憶があるの
ですが…。ウ〜ン、遠い記憶の彼方過ぎてまったくのうろ覚え。

今思えば、言葉のフェティシズムとか間のエロス、強引な抜け(解放)感
がオチみたいな感覚…等々と好きな理由はうっすら掴めてはいるつもり
なのですが、当時の思春期真っただ中の私はきっと今よりわけ解らずに
そう言った有無を言わさぬニュアンスに純粋にときめきを感じ勢いに
翻弄され続けていた事でしょう。それでもなんだか楽しかった。

さて第1回放送分「シンサクネタナイト/今夜もごちそうさま」からの
一コマ、「ゾンビVS老人」は脚本、監督、松尾スズキ氏による大胆な
ゾンビワールド告知。映像作品とは言え顔面アップの切り抜き写真から
コマ撮り風アレンジで、主な映像は森の生い茂る木々と文字のみ。
そこに2か国語ナレーションが入れば特報風のスタイルで決まり。

…可笑しかった。

ゾンビと老人の比較やら老人の性質を垣間見せるエピソード。
笑い事じゃないのに笑ってしまう、いかにもな内容で口元も綻ぶ出来
だったかと。伊武雅刀氏と小林克也氏の“年を重ねたたたずまい”が
まさかの“凶器”となって振りかざされたような驚きと興奮。
わずか2分程のエピソードでしたが、いや〜面白かったです。

第1回 「シンサクネタナイト/今夜もごちそうさま」の他のネタに
第2回 「鎌倉物語」、第3回 「畠山守とその妻」、
第4回 「スネークマンショー復活未満」、と4週に渡り繰り広げられた
混沌とした時間に不条理を屁理屈で武装したような、不可思議な世界観を
堪能出来、非常に楽しかったです。


↑主人公アリソンはなんとバーバラとして
「生ける屍の夜」に入り込んでしまったのです!!


霊能者アリソン・デュボアの数奇な運命をドラマ化した
テレビシリーズ「ミディアム」。そのシーズン6・第6話、
邦題エピソードタイトル「ゾンビ・ナイト」を観ていますと、
主人公アリソンがいつものように夢を見、事件解明に関わるのですが、
その舞台はなんとロメロ監督の「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」。
映画の中に入ってしまうというシリーズでは珍しいストーリーで、
おりしも季節柄ハロウィンを向かえテレビ番組は連日ゾンビ特集を
放送していると言う設定。当ブログにとってはなんとも羨ましい環境。
そんな時期だからかアリソンの夢にもその影響が現れてしまったので
しょうか? しかも何やら笑い事ではない、いつもと様子が違う
痛々しい現象もアリソンにとっては珍しい展開でした。

アリソンの2番目の娘ブリジットは食事をしながら「ナイト・オブ…」
を観ていて得意げにそのタイトルを言うと、アリソンの夫ジョーが
すかさずとあるゾンビ映画に関する台詞を発し、頬を緩ませます。
言わずもがな夫ジョー役のジェイク・ウェバー氏は「ゾンビ」のリメイク
「ドーン・オブ・ザ・デッド」で主役級のマイケルを演じた役者さん。
しかも「ドーン・オブ…」では見せなかった姿も披露していて、これまた
事情の分かっている方には口角もあがると言うものではないでしょうか。

いわゆるゾンビ作品の態をしっかりと押さえた内容で実におもしろく
怖く、ゾンビ好きには納得のピソードとなっていると思われ、
なかなか楽しく仕上がっていました。


ロメロ監督作「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」に関する
ちょっとした語りぐさにでもいかがでしょうか。


>借りて来たゾンビ。

おそらくはゾンビ史上最も優れたボディ・コントロール能力と
機動性を発揮する俊敏なゾンビ化ではないでしょうか(笑)。
形式的にはパルクール展開の動きのようなのでそのまま
パルクールゾンビとでも呼びましょう。致命傷負っても動いて
いるようなので多分死んでいる個体もいる筈。死者の面影など微塵も
感じさせず頭を破壊しない限り突進して来る様は、意表を付いて
結構おかしい怖いです。内容も生き残りをかけた人間模様が
無様さを全面に押し出した酷い話盛り沢山で苦しくてシビアで良いかと。

◆とある製薬会社で開発中の新薬の臨床試験を受けた人々が退院後、
次々と副作用が現れるようになり凶暴化して手の付けられない事態に。
噛み付かれれば症状が感染し、とうとう街は凶暴化した人間たちで
溢れかえる。製薬会社の社長お抱えの始末人は発症の報告のない唯一の
女性被験者の居所を突き止めるべく、危険な街に突っ込んで行く…


☆以下、内容に触れています。

ゾンビがビュンビュン飛び跳ねるのはゾンビ的にどうなのかと思って
観ていましたが意外や意外、逆に新鮮に感じて面白いのにビックリ。
ゾンビがパルクールやってのける姿は絵面的にも笑かしておののかして
くれましたよ。ロンドンを舞台に隙間さえあれば突っ込んで来る
パルクール型ゾンビは新種として認めざるを得ませんね(笑)。
「28週後…」でロンドンを走り回ったゾンビ達を上回るにはこの機動力
なのかな?(笑)。ゾンビが水に入れないなんて言う所も妙でおかしく、
噛まれて感染しても抑制剤を射って発症を抑えると言う点も、
意外と悲愴感もあって良かったかと。

物語的には情けないやつらが無様な真似をして卑怯ぶりも極まり
これでもかとくだらない人間模様が見て取れ、押さえどころも押さえて
いる感で作品作りに好感が持てました。終盤に女性を逃がす為にゾンビの
群れに男二人で挑むのですが、割と見かけるシチュエーションながら熱く
なるんですよねナゼか(笑)。最後にチェーンソー持って一暴れの前で
クレジットに入る勢いのあるぶつ切り感が頬を緩ませて好み(苦笑)。


全体的にはそつなくこなした印象ですが悪く無かったです。及第点越え。


>衛星より受信。

「地球に落ちて来た男」ことデヴィッド・ボウイ氏のご子息である
ダンカン・ジョーンズ氏の監督デビュー作との事。誰もが納得感のある
邦題は気が利いているようで、こう言うニュアンスは好きです。
月面基地内部の白と灰色を基調としたどこか堅苦しいようなシンプルな
空間は懐古的雰囲気を醸し出し空想科学の夢と希望を呼び覚ます。
主な登場人物は主人公サム・ベル演じるサム・ロックウェル氏一人。
孤独と夢に包まれた世界が不具合を起こし始めた果てにみた
悲しすぎる心たち。秀作でした。

◆月でたった一人、かけがえの無いエネルギー源を採掘し地球へ送る作業
をこなしているサム。派遣された会社ルナ産業との契約期間は3年。
地球との交信は衛星の事故で使用不能、録音したメッセージでやり取り
する環境の中、管理ロボットのガーティに見守られながら、ようやく地球
に戻れる日も残り2週間となったが、体調不良で事故を起こし怪我を負って
しまう。サムが昏睡から目覚めた時、あるはずの無い光景を目にする…


☆以下、内容に触れています。

同じ記憶、同じ体、同じ考え方…オリジナルの記憶を植え付けられた
クローンは帰れるはずのない地球の家と妻との再開を胸に抱きながら
三年間の生涯を終える…人間が部品として産み出されては余命まで設定
され使い捨て。クローンがオリジナルの為の部品取り的な作品はあり
ますが本当に人知れず黙々と繰り返される完全な道具として描いた計り
知れない恐怖感は秀逸。希望を与えられ夢叶うその日に殺されている
なんて残酷極まりない。しかも明らかに3年しか生きられない体として
産み出されているようなので恐るべき行為甚だしい。全く同じ人間が
出会ってしまうなんて不条理感も気味が悪く、そして自分の存在が全否定
される瞬間の絶望も相当怖い。ただただ恐ろしい空間に見出した個から
複への歩み寄り、気付いてもらわなければ孤独ですらない無から有への
足がかりは、何ものでもない存在から“誰か”へと脱却するPR。そして、
背中を押したのは他ならぬ自分自身と考えるのもまた然り。…感心。

“彼”を守るのが役割とふとした瞬間に見せるガーティの行動が絶妙な
タイミングで泣かせます。プログラムは意志か反応か…名ロボットと
して語り継がれる事でしょう。

余談ですが、見終えてふとゾンビの起源と言われるヴードゥーゾンビを
思い出しました。偽装死後、“意志”を奪われ操られた奴隷…死体が
蘇ったというよりも 人間性を奪われた社会的に“死んだ”姿のそれ。
労働力の為だけに存在し、発生した時から既に社会から剥離された姿は
まるでゾンビのそれに似ていると思いました。“心”は何処にあれば
“心”でいられるのか。ゾンビは何故にゾンビか。

当ブログ的に見ても非常に興味深かったです。


>画像、捕獲BDより。


さて、2010年4月23日「ゾンビ新世紀完全版BOX」発売から一年が経ちます。一年も経てば感想もそれなりに出揃っていると思われますので、ぼちぼち私も感想あるいは思い込み(笑)など記してみようかなと思います。しかしその前に「ダイアリー・オブ・ザ・デッド」のBD(DVDは未確認ですが同じ内容みたい)に収録された二つの特典映像について書き留めていなかったのでまずはその辺りから始めてみます。


◆一つ目は「登場人物の告白」と題された、異常事態を記録しておきたいジェイソンが学生メンバー4人に一人ずつカメラの前でコメントを残す様にと告げ個々の独白をメインに撮影されたもの。「ダイアリー・オブ・ザ・デッド」のBDを観た後は必ずこちらまで観てしまいます。これはこれで「死の終焉」未使用カット集的な役割も感じられ異常事態に切迫したひとつの“まとめ”として観れば興味深くもなりました。ジェイソンがもし生きていたならどう使って作品に仕上げたのでしょうね。個人的にはテキサス娘トレイシーがお気に入りだったので颯爽と旅に出てしまったデブラ編集版の「死の終焉」に若干の寂しさを感じていたのですがこの独白で感情豊かに語っているトレイシーの姿に一喜一憂してしまいました。死者が蘇り始めた当初から事在る毎に少しずつ録り溜められたものらしく最後にはしっかりと締めとなる言葉も聞け、言うなれば“もうひとつの「死の終焉」=アナザー・ダイアリー・オブ・ザ・デッド“的様相で個人的には非常に面白かったです。


◆そしてもう一つは「スピーク・オブ・ザ・デッド」と題された2007年8月26日にトロントで行われたイベントでのインタビュー映像。私はこの中で、ロメロゾンビ作品において抱いていた私のイメージを改めさせ凄まじさを増幅させる言葉を聞く事となりました。ロメロゾンビ作品それぞれに於いて「風刺的あるいは社会批判的」なニュアンスが常に盛り込まれているのは周知の事実のですが、それを踏まえた上で“その言葉”は毎回執拗に描かれる人間達のとってしまう蛮行が及ぼすであろう影響こそが重大な意味を持っているのではと改めて考えさせられた極めてシビアな言葉でもありました。当ブログでも度々記していますし皆様にはとっくに気付いていたと言われそうで改めて言う程の事ではないかも知れませんが、私自身の整理の為に記入しておこうと思います。

☆以下、ロメロゾンビ全般についての印象など含め記しています。

その言葉とは「くだらない人間達が社会を悪くして行く」と記されたもの。「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」の今なお物議を醸し出すエンディングで描かれているゾンビ狩りを始める人間達の姿を描いた意図を司会者が聞いた所で監督自身から発せられた言葉です。この言葉が示す“くだらない人間”というのは制作当時1690年代に生きるの男達が皆本気で抱いていたとされる「自分が手で社会を変えられる」と言う思いと記されますが、その後でも描かれる「ゾンビ」から「サバイバル・オブ・ザ・デッド」までの「“自らの考えを誇示”しようとした結果事態に混乱を乗じる」と言った展開と重なり、その根底には「くだらない人間が社会を悪くする」と言った思いが常に潜んでいそうに思え、ロメロゾンビ全編に渡り当てはまるこのニュアンスには脱帽しました。それまでの私の抱いていた作品イメージは異常事態に於いて暴走してしまう人間の“惨たらしい面”を描いているのだろうと思ってはいたのですが、ロメロ監督の真意は“惨たらしい面”を描く事によりもう一歩踏み込んだ“悪くなる一方”まで示していたのかもしれないと思えば驚きも大きく、「社会情勢」に「くだらない人間たち」が及ぼすであろう影響を考えた結果が全ての作品で共通している“収拾がつかなくなり最悪の事態で終わる”と言ったスタイルを続けさせているのではとも思ったりします。くだらない人間が改心して良い結果を導く、あるいはくだらない人間が死に絶える…そう言ったニュアンスの作品は多くありますが、「くだらない人間が社会を悪くする」と直接示していた作品たちであれば、他にそう思い当たりません。同インタビューで「収まるものは録りたくなかった」とも語っていますが、裏打ちされたであろう“その言葉”を踏まえて改めてシリーズ全編をみれば、また世界観も重く一層終末観を深めた印象も受けます。ロメロ監督は「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」のエンディングに込めた意図はその“くだらない人間”に対しての“怒り”とも語ったようです。一貫して“良くはならない”スタイルで描き続けているという事は監督自身今以て収まらない“怒り”を抱え続けているのではとも考えられ至極壮絶です。それを踏まえれば“死の主張対する死を笑うもの“と言った私自身がゾンビ作品に求めたい図式もさらにシビアさを増して来て痺れて来ました。全作品素晴らしいと改めて思います。「スピーク・オブ・ザ・デッド」観賞後は”その言葉”にも着目し、それもまたロメロゾンビの真骨頂、他の追随を許さない唯一無二の演出力なのかも知れないと感じたりしています。…とは言え、真意はロメロ監督にしか判りませんのであくまでも私の感じた事だとも付け加えておきます。

稀な存在感を示し続ける“怒れるロメロ”監督は次回作で一体何を描くのでしょうね…期待に大いに胸膨らみます。早く観てみたい。それではぼちぼち日本に於ける価値観を一新し歴史を塗り替えた感のある「ゾンビ新世紀完全版BOX」について考えてみようと思います。


>衛星よりHV受信。

大それたと言いますか、大胆と言いますか、事象だけ示してほとんど
解説されないままザックリと話が進むので、私には全体像を把握しきれ
ないままなんとなく見終えたのですが、それでも結構面白かったの
ですよ(笑)。ちょくちょくお話ししております通りワタクシ宗教関係は
疎い全くの素人ですので、本作のように聖書を取りあげつつも“そう単純
(書かれている通り)ではない”と聖書を否定する所から入るのも潔くて
好みです。そもそも天使が人間を襲いまくると言うとんでもない設定自体
を活かすのであればやむを得ないでしょうけれど(笑)

◆荒野に一軒だけぽつんとある飲食店では客としてやって来た老女が突然
凶暴化、他の客の首に食らいつき店はパニックに。車に担ぎ込み急いで
怪我人を病院へ運ぼうとしたが蠅の群れに阻まれ店に戻るしかなかった。
何が起きているのか全く解らない状態の所にパトカーに乗った一人の男が
現れ、天使が人間を襲い始めたと告げた…。


☆以下、内容に触れています。

どえらい戦いが始まってしまいましたが、どうやらこれは序盤でしか無さ
そうですよね。聖書の類に新たに書き加えられるべき新章の始まりで
しょうか?私の拙いイメージから察するに、天使と人間そして悪魔まで
巻き込んだスケールでか過ぎの印象。蠅を纏ったお婆さんは“蠅の王”に
思えた方も多いでしょうし、女性には珍しいチャーリーと言う名前を
もつ人間は果して単純に女性なのかとか、お腹の中にいるのにタバコを
ガンガン吸われ堕胎手術を絶えず考えられそれゆえ憎しみの対象としか
捉えられない子供って一体どんな存在へと成長するのかも気になって気に
なって。天使に認められた良き男ジープと、頑に育児を拒む悪しき
そぶりの母チャーリーの狭間でせめぎ合いの中成長する子供に及ぶ影響は
どちらか等、あちらこちらで善悪のてんこ盛り状態。その行く末はすでに
天井婆さんに地獄に堕ちるとまで予言されれば、天使達の勢力と均衡を
保てる存在になるという事か?なんて深読みもしたくなる。さらに神に
見限られた天使ガブリエルのその後の動向、世界の受けた宗教観と物理的
なダメージ、予言者に会って指示を解読しろと言う件もあり、断片から
想像してしまうその後の物語の行方にも要注目なんて事態に続編は果して
作られるのか否か、斯く言う独自の妄想力を駆使しつつも凄まじい
放り投げ技に逆に感服してしまいました(笑)

当ブログでは多くの方がゾンビと示せばそれはもうゾンビとする
しきたりです(笑)。斯く言うゾンビ態は首を噛みちぎったりするし
お婆さんは確実に首の骨が折れているとまで言っていましたから、
死んだ状態でも動いていた様なのでゾンビと言っても問題無さそう。
天使が人間に取り憑いて人間たちを襲い滅ぼしにかかるという状態と
悪魔が取り憑いて暴れる状態の2種類いそうな雰囲気でした。天使が
取り憑いて人々を襲うと言った状態が他の作品であったかどうかすぐに
思い浮かびませんのでもしありましたらぜひ教えて下さい。憑依系ゾンビ
の新種と言ってもよいでしょうか。天使が人に取り憑いて人の手助けを
するのは出会った事ありそうですし、悪魔に取り憑かれたりするのは
稀に出会いますけれど、まさか天使が人に取り憑きを滅ぼしにかかる
なんて驚きです。天使が姿を現しそれ自体も試され、悪魔も片鱗を見せた
世界で、残された人間は何を感じ、何を信じ、何を思うのでしょうか?


これ1本での作品としてはなかなか評価しづらい印象はありましたが
それを補って余る破天荒さは充分堪能出来た気がします。非常に好み。
怪作。


>画像、捕獲DVDより。

去年の年の瀬にVHSを整頓していたら「殺人鬼の森」と言う映画の衛星より
受信したTV放送を録画したテープが出て来まして、日本では確か未公開
作品でソフト化もされていない作品らしいのですが、懐かしかったので
見入ってしまいました。主演のジェニー・アガターさんは制作年数から
逆算するとこの撮影当時17歳くらいだと思われますが、14歳の少女の役。
その風貌からあどけない雰囲気と、多感な思春期に揺れ動く活発さと、
それ故の残酷な側面を切なく見事に演じ、時に可愛らしいやら、
それでいていじらしいやらで、もの凄く好きな作品なのですが、
そんなジェニー・アガターさんは「狼男アメリカン」のヒロイン役と言う
事を思い出しDVDを探し出して観てしまいました。このお方、伏し目
がちな視線が至極コケティッシュで艶っぽく、本作でも素敵な存在感を
醸し出していますよね。

◆旅の途中のアメリカ人の若者2人が進んでいる場所は民家も
見当たらないような閑散とした一本道の野原。そんな中見かけた飲み屋に
入ると何やら壁に不気味な記しが。記しの事を聞くと飲み屋にいた男達は
態度を荒げ若者達は店を追い出されてしまい、やむなくまた野原を歩き
出すと、二人は異様な獣に襲われてしまい…


☆以下、内容に触れています。

物語は至ってシンプル。旅の途中の若者が狼男に襲われ、自らも狼男と
化し人々を襲いまくり、最後は繁華街で撃たれてしまい…という展開。
余韻ありそうな最後がぶっつりと切れエンドクレジットに突入するラスト
の間ももの凄く好み。あんなに奇抜な“狼男”と“動く死体”を見せ
つけて、感傷に浸る間も無く「ハイ、おしまい。帰った、帰った。」と
突き放されたまま終わる感じは、エンドクレジットでポカーンとする
観客の動揺を見透かした監督のちょっとしたいじわるでしょうか(笑)。
この手の潔い終わり方は結構好みなのですが、本作に限ってはそれが
擬似的見世物小屋のようなニュアンスで意外とアトラクション的な効果
も受け不思議な感覚に陥ったのを思い出しました。

とにかく素晴らしいかった特殊メイク。本作と言えば狼に変身する
場面がよく取りあげられますが、やはり当ブログにとっては主人公の
親友ジャックの度々現れる異様な風貌でしょう。私がゾンビを初めて
目撃したのは「ヘビー・メタル」の中の短編“B-17”で、その次に観たのが
「バタリアン」のようなのですが、たぶんその前にこの「狼男アメリカン」が
入りそうです。実際、ゾンビが出て来る訳ではありませんが死んだはずの
ジャックがボロボロの傷だらけで現れる様が、それはもう素晴らしく
ゾンビ。見るからに生きていないであろう傷だらけで血まみれのまま
現れるその姿の違和感と言ったら凄まじく衝撃的。これこそが私の
思い描く理想のゾンビ像に匹敵します。次第に腐って行くし、そういった
プロセスもたまらない。最後の一体が滅びるまで狼男の呪いから逃れ
られず死しても魂がこの世を彷徨い続けると言う“いわゆるゾンビ”とは
別種の“アンデッド”ではありますが、ここまで見事にその生ける屍感を
アピールした姿は秀逸です。デヴィッドだけに見える“実感ゾンビ”
として珍種ゾンビと認めてあげてもいい気もしませんか?当ブログだけ
でもゾンビと認可してみましょう(笑)。デヴィッドに殺された人々も
血だらけで死を薦める提案会議する姿も異様で何処となくおかしく、
生ける屍達の存在感には脱帽。狼男の変身シーンも素晴らしいですが、
そういった“実感ゾンビ”も相当凄かったですよね、本作は。今後は気を
付けて探してみよう“実感ゾンビ”の仲間たち。となれば清水崇監督の
「輪廻」あたりどうでしょうかね?


デヴィッドとジャックの残酷珍道中。奇天烈で凄くて虚しくて悲しい。
さらにホラー短編を集めたTVシリーズ「マスターズ・オブ・ホラー」に
収められた同じくジョン・ランディス監督作の「ディア・ウーマン」も
あわせてご覧になるとその世界観がまた一層ユニークになって楽しい
ですよね。因に本作の原題に「…IN LONDON」とありますが
「…IN PARIS」の方は残念ながら未見です。





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