28週後… 2008/01/19[Sat] ゾンビ観察

画像はチラシより。
本日公開｢28週後…｣、一足早く昨日のイッキミで鑑賞して来ました。
去年の｢ゾンビ祭り｣でも観て今回は２度目なのですが
その先解っているのに何度見ても凄いです、この作品は。
強制的かつ圧倒的な映像、臨場感あるカメラワーク、
確固たる悲壮感、無知は恐るべき狂気と化して暴走。
ちょっとあまくして、満点あげちゃおう!!

→｢MovieWalker 28週後…｣
｢電子コミックで楽しむ｣更新されていますね♪

☆以下、ネタバレありです。(｢28日後…｣にも言及しています)

よくやく本公開に辿り着けました｢28週後…｣
コメント書きたくてうずうずしていたのでやっと書けます。

当ブログのゾンビ解釈ですと
｢ゾンビ｣という存在はヴードゥで扱われた、
｢人間性を奪われた社会的死人のような姿｣が｢ゾンビの発祥｣であれば、
今日の｢人間性を無くした感染者｣も｢ゾンビ｣と呼んでしまう
状況でも仕方ない…と言う印象からゾンビ枠です。

そんな｢28日後…｣でも衝撃的でしたRAGEウィルス、
前作は感染していなくとも｢RAGE｣と同化してしまう主人公の
むごたらしい姿を見せつけられ、極限状態における内なる｢RAGE｣が
誰にでも潜んでいる可能性を考えさせられる作品でもありましたが、
いくら狂暴でも車で逃げる相手に早々に諦めてしまった
人間である片鱗を見せてはいた感染者ですが
今回の｢28週後…｣RAGEは行動、しつこさ、気持ち悪さ、
さらに凶暴性においても威力を増しているように感じますよね。
特筆すべき点はなんと、体をえぐられ
向こうが見える程穴が開いているのに動いている奴が
数秒映った事でしょうか!! これは単なる死に損ないなのか
あるいは今後に繋がる何かしらの前フリなのかは解りませんが
なにかの衝撃的事実が待ち受けている様な暗示で興味深いですよね。
RAGEを発症しない媒体に接触したことでウィルスに何らかの
変化が乗じたという結果と捉えられなくもなく、
現存ウィルスでも実際に聞いたりする事がある可能性ですので
なにかしら更なる期待が持てそうですよね。
幻に終わらない事を祈りつつ…。

思い返せば、よかれと思い感染を｢知らず｣自らの愛護精神を
執行した事でRAGEをぶちまけてしまった前回の始まり、
そして今回も｢何も知らず｣によかれと思い情愛の念を
抱いたすえまたしてもぶちまけてしまう結果に
状態も踏まえずむやみに愛情を示せない今社会の縮図めいた様相を
垣間みつつ、抗体の可能性を｢知る由もなく｣、
｢掌握出来ない｣が為に取ってしまう皆殺しという手段も加わり、
RAGEに加え｢無知と言う名の凶器｣が次々と振り下ろされる、
この悲しんでいる余裕すら与えない残忍さ不安感はなかなかに怖い。

身内に感染者が出たら悲しみつつも別れを告げるのが定石として
描かれがちのテーマですが、信頼関係の厚いであろうはずの
家族間においても裏切り、不信感、怒り、憎しみをも
あっさりと誘発させてしまう、前回描かれた｢内なるRAGE｣に
引けを取らない、４人ひと家族内の混沌とした｢殺伐のループ｣を
今回の｢RAGEの副作用｣に見ました。

そして幾重にも重なる確固たる悲壮感は物語を
あるべき方向へと誘い胸を打つ。
やっぱり、そうとう好きな映画です。

↓公開前にさんざん観た下記ページの
｢28 WEEKS LATER TRAILER｣ですが
一部明らかに未使用シーンがありますよね。
あったら、あったで悲壮感絶大だと思うのですが
何故使われなかったのでしょうね？
海外のDVD化では特典とかで入っているのでしょうか？
28 weeks later tailer - TerrorFeed.com