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“ゾンビと楽しく過ごそう!!” を標語に日々ゾンビとの接し方を摸索しているブログです。「ゾンビ保護区」を目指し出会ったゾンビ達の観察記録や創作ZOMBIEまんが&すけっち他、好きなホラー映画やお気に入り断絶映画の事等気まぐれに更新しています。
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なんとなくつぶやいています。



手持ち無沙汰に一コマゾンビつぶやき
「TWITTER OF THE LIVING DEAD」
などと気がむいたらやってたり(苦笑)
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☆ゾンビ新時代到来の息吹を最後に…
ロメロ監督の思惑は果して…?!



当ブログ的ロメロゾンビ考察一覧

☆2017年7月16日に肺ガンで
他界されてしまいました…
この世にゾンビを放ってくれて
ありがとう・・・
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☆「ゾンビ百人一首」
作者の青蓮さんのご厚意で拝読中です。
百人一首から紡ぎ出される
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一節が非常に短くちょっとした合間に
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プロフィール。
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死霊の南瓜金助
性別:
男性
職業:
自称ゾンビ画家
自己紹介:
ホラ〜映画は好きでゾンビにも興味はあったのですがリメイク「ドーン・オブ・ザ・デッド」(2004)を見てからというものモノスゴク好きになってしまいました。好きと言うだけでマニアックという程の知識はありませんけれど。そんな訳でゾンビ熱発症からは日が浅いのですが、以来、ゾンビ漫画家になるのが夢です。「南瓜金助」と言うペンネームでちょっとした漫画を描かせて頂いたりもしていました。
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ワールドを紹介。ゾンビ愛好家ではなく
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最古記事。
ゾンビと歩こう…


ゾンビ、ぞんび、ZOMBIE…
ゾンビの事だけ考えて暮らして
みたいなぁ(笑)。…でも年に
一度のカボチャイベントは
外せないけれど(苦笑)

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>衛星よりHV受信。

お気に入り断絶袋小路映画第11回目は珍しく有名所で
「ガントレット」でも。最後に辿り着く退路を断たれた
蜂の巣バスは絵面的にもまさしく断絶の極み。

先日HV放送がありましたので観てみました。
BD版のレビューを読んでみると画質が良いとの事で、
車やヘリにバスと乗り物が命とも思える本作、
輪郭のシャープさに硬質感はかなり良い印象で
今回放送されたものでも全くの評判通りでした。

出世街道から外れた刑事ショックレーは、
とある事件の証人をべガスからフェニックスの街まで護送する
よう命じられる。証人はマリーという名の娼婦で牢獄を出れば
必ず殺されると訴え続けると、その言葉通り行く先々で
ショックレーとマリーの身は危険に晒されて行き…。


単純で淡々と進む物語ながら、救急車、パトカー、バイク、
列車、バス等の乗り物を乗り継ぎ命からがら目的地へと向かう
までの混迷は緊張感を掻き立て、彼らの信念のままに敢行する
様は胸が熱くなります。バイク×ヘリのシーンも好きなんですよ。
反動でふらつきながらも飛ぶヘリのしつこさや、真横でスライド
しながらせまり来るシーンが結構不気味だったりと。

今回の高画質では銃撃された乗り物に出来た弾痕の周りの
ペイントの剥げ具合が気持ちいい程見えたので満足です(笑)
その部分、異様に好きなんですよね、なぜか。
終始徹して尽きない“異常な状況”がシビアさを煽り
バスを囲んで銃撃し続けてしまう事態の異様さやはり凄い。

「ガントレット」を初めてみたのは中学生の頃TVでだったかなぁ。
ソンドラ・ロックさんにもあわい恋心なんか抱いたり…。
なんだかかわいらしかったんですよマリーが、初見当時。
いや、今回高画質にまた恋に堕ちそうでしたけれど(笑)

☆以下、内容に触れています。

補強したバスの中で敵陣に乗り込む前に交わす
関係を持っていない筈の2人の将来についての会話が凄く
染みました。そんなマリーの最後の台詞もときめき物でした(笑)

兎に角ラストの銃撃されながらもバスの進行を敢行した
ショックレー刑事に、今だに身震いする程の感銘を受ける
思いは変わらずありました。


揺るぎない傑作

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>画像、捕獲DVDより。

お気に入り断絶映画を紹介する断絶袋小路第10回目は
「レベル・サーティーン」。今回はまさに文字通り、
断絶を余儀なくされた袋小路ぶち当たり作品。

借金を抱え仕事もうまく行かず自主退社を命じられ
何もかも失って行く男の携帯電話に突然かかって来た怪しい電話。
お題を出されクリア出来れば銀行に賞金が振り込まれると言う話。
金に困っている男は出されるお題に次々と挑むが次第にそれは
人としての存在を失わせて行き、やがて待ち受けていたのは…。


悲しすぎるけれど作品的にはかなりシビアで好い印象。
井戸のエピソードはなんだかおかしくて笑いつつも嫌な雰囲気は
あまり感じた事が無くて良い。話題の便喰いエピソードも痛々しい。
因に当ブログ向きエピソードもあり?(笑)

☆以下、ネタバレありです。

結局の所、黒幕が何者かははっきりと語られては
いないのですが、どうやら法を司る側にこのゲームの
首謀者がいるのは明らかで、その首謀者たちがある意味
“殺人鬼を拵えて行く”と取れる様がなんとも痺れる。
となると会員制の視聴者は殺人鬼育成スポンサーとも取れそう。

チンピラにDV男、刀を振り回す暴走族と、
社会からはみ出してしまった人々に手をくだす為に、
人間性を失わせながらゲーム参加者に挑ませるとは
随分と思い切った手段に出たものです。

しかもゲームの参加者はいたる所に存在し今だ殺人に
誘われている環境。はみ出しもの一掃計画現在進行形。
勝者はすなわち殺人鬼。犯行映像証拠に出されれば
法で裁きを下す事も可能にしてしまいそう。
13段目に辿り着くそれって当然そんな意味もあるのかな。
…恐ろしすぎるぞこんな社会。

主人公は最後に人間性を失わなかった事で悲劇を迎えて
しまうわけですが、皮肉と捉えるのも非常に悔しい事態。
悲しい。憤る。絶望的。単純な図式すぎる故の嫌悪感。
…巧い。


なかなかの秀作。

DVDデラックス版特典ディスクの「レベル12」ですが
本編「レベル・サーティーン」の冒頭の男の子に関連した話でしたね。
本編の刑事さんも出て来て、しかもアプローチが違っていて見所充分。
これはこれで気味の悪い世界。見終わった後の嫌な印象は
さすがという感じでした。機会がありましたらどうぞ♪

リメイク権をハリウッドが入手したと言う事ですが、どうなる事やら。
とは言えこのシビアな世界がついに世界規模で広まったと言う解釈で
観てもよさそう?…恐ろしいぞ、世界。

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>衛星より受信。

去年観た「マイ・サマー・オブ・ラブ」に感動し
またそう言った感覚の作品に出会いたいと思いながら
過ごしてまいりましたが…出会えました。
DVDは去年の4月に発売されていた様ですね。
しかもその前の劇場公開時は立ち見が出る程の
盛況ぶりだったとか…知らなかった(汗)
この度、衛星受信で鑑賞しました。
本来ならば6回に1回はゾンビネタと決めているのですが
これは書かずにはいられなかったのでお付き合いの程。

お気に入り断絶映画紹介第9回目、「BOY A」
…感服しました、傑作と言えそうです。

幼い頃に重大な罪を犯し
悪魔の少年と呼ばれ収監されていた少年A、
刑期を終え新たな人生を歩み出そうとする。
犯した罪を巡る暗い過去に
新たなめまぐるしくもまばゆい生活の対比から
やがては過去が再び混乱を呼び込んでしまい、
悲劇は少年Aの潜んでいた姿を浮かび上げる…。


…こういうのは弱いや、泣いた。

以下、内容に触れています。未見の方はご遠慮下さい。

名を変え過去を隠しソーシャルワーカーのもと
真っ当に生きようと懸命な元少年A、
仕事の途中で、事故に合い瀕死の少女を見つけ助け出す。
恋に生き、幸せな時間を過ごす日々が続くが長くは保たなかった。
ソーシャルワーカーの所に別れた妻と暮らしていた実の息子が現われ
父親と関係のいい元少年Aを疎み正体を世間にばらしてしまう。
元少年Aは再び悪魔として脚光を浴び家から飛び出す間際
玄関先に届けられた一通の手紙を手に取り逃げ回る。
行く宛のない元少年Aは行き詰まり持って出た手紙を開き
読み始めると差し出しは助け出した少女のもので
書かれていた内容は少女の見た
もうひとつの少年の姿を浮かび上がらせた。

…号泣。

確かに少年は最悪な事件をおこして服役し
取り返しのつかない傷と過去を刻む。
その事で憤る観客もいると思し、私も感じる。
道を踏み外してしまった少年達の環境や行動から
何を得られるかは各個人の見解にゆだねられるも
しかしながら生の息吹を感じられた時間から
全て奪い取られる様はいたたまれない。
救った少女の手紙の内容も残酷さを煽り、
悪魔と呼ばれた少年の中にも宿ったもうひとつの姿に
なぜそう生かされなかったのかと
ただただ悲しくもどかしい。


生きるって難しいよ、A。


賛否が分かれそうな作品だとは思いますが
私はこの感覚は支持したいです。

>画像、チラシより。

かいじゅうとは何ぞや。

例えば私が子供だったとして、これを見て果して
気持ちに入るかというとたぶん入らなかったと思う。
原作絵本の印象とは真逆のスタンスな気がして
原作の冒険テイストとかいじゅう騒ぎに夢抱いた私には
痛々しく重すぎました。かいじゅうの性格分けと少年の心情に
かいじゅうの何たるかを秘めた作りは確かに原作にもありましたが、
個人的にはかいじゅうたちの王様になって暴れまくる時間が
非常に羨ましくある意味憧れを抱いていたので、
このニュアンスはしっかりと届いていませんでした。

以下、原作と映画の内容に触れています。

ななつのかいじゅう。
怒る、
力任せ、
妬み、
寄り添いたがり、
聞く耳もたれず、
孤立し、
逃げたがる。

…シビアすぎる。

戦争、傷害、暴挙…
現代社会のまどいとの重なりも垣間みてしまった。
断絶極まりない行き詰まった感情の果ての塊、築かれた垣根は頑丈。
子供ながらに“じぶんのいるせかいじゃない”事を感じ取ってしまった
主人公の原作とは違うかいじゅうたちの王様になれなかった悲しさを
感じてしまいましたが、かいじゅうたちに“担ったそれ”を少年に
伝える為の存在なのかもしれないと思うと、別れ際の
そうする事しか出来なかった悲しみに満ちた立ち姿は
大人になった今でこそ忘れない。

一見すると少年の成長譚にみえましたが
子供らしい無邪気さとかいじゅうの性格分けを同じものとしながら
実はかいじゅうの理不尽さに子供は太刀打ち出来ないだろうと言う
解決策の浮かんで来ない真実の影を浮き彫りにして行くように
感じられた脚本は問題定義としてみると優れていると思う。

今回子供の頃抱いた世界に行けなくなってしまったのは
大人になった私自身の思考が邪魔をしているせい?
…そうか、私がいけないのか…これはかなり寂しい。

かいじゅうたちのいるところはほんとうはどこだろう。
少年の居場所、守りたい。

大人になった今だからこその
かいじゅうたちに出会えた事、
それはそれでしっかりと響いた。


「マルコヴィッチの穴」「アダプテーシュン」に続く
内向滑り台スパイク・ジョーンズ監督作とは言えそう。
…そうきちゃったか。かなり予想外。
まさかこの作品が断絶袋小路第8回目としての紹介に
なるとは思いもよらず。


かいじゅうたちの動く姿に、心は踊った。


>画像、チラシより。

お気に入り断絶映画を記す7回目は太宰治生誕100年を
記念して製作された「ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜」。
第33回モントリール世界映画祭最優秀監督賞受賞。
「おくりびと」に続く邦画の快挙。世界観と脚色、しっとりした演出が
昭和初期の日本を舞台にしていながらどこか邦画らしからぬ雰囲気を
醸し出して、まさに監督の手腕が見せた秀作でした。



「また、死にたくなった?」

これは劇中で広末涼子さん演じる“秋子”が
居場所を失った浅野忠信さん演じる“大谷”に向かって言う台詞。
これを情報番組の映画紹介で聞いて「観なくては」と思いました。
当ブログはゾンビからして“死に関わる映画”に注目している事もあり
断絶カテゴリー的にもかなり痺れましたので取り上げてみます。

太宰作品は教科書に載っている作品しか読んではいない故
この作品がどれだけ太宰作品を表現出来ているのかは
解りませんので、単なる一映画好きの先入観無しに観た
当ブログ的感想になっている思いますがあしからず。

☆以下、内容に準ずる感想あり。

まずユニークに思えたのは浅野さんが「鈍獣」に続き
「死なない男」を演じていた事ですね。凸ヤンとは真逆ですが、
こちらは自殺を繰り返すも死に至らない主人公“大谷”です。
その大谷の地獄行きを決定づけられた幼少の頃の衝撃的現象から
大人になっての魔物の如き行い、それに伴った精神と行動が、
極まり過ぎて断絶ぶりが行き詰まる印象。
自分に正直すぎる故、お金が欲しいと思うと盗む、
気になれば尾行する、死にたくなれば死のうとする。
まるで邪で出来ているかの様な錯覚を起こさせる。
さらに神がこの世にいるかもしれないと恐れおののき、
それらはまるで現に身を起きながらもこの世のものではない世界の
存在を秘めた奇怪な生き物の姿が垣間みられ、それから乗じた
ニュアンスと最後に現れる人非人と被せてみると
大谷には一体何が宿っているのかと、実に不可思議な
印象を与えていて興味深かったです。

一見すると自らに正直すぎる男に翻弄されながらも
自らの愛情を示し続けた女性たちの話にもみえましたが
劇中で終始示される“地獄や魔物”、“神”と言った
この世の物ならざる“存在”を挟む事によって
作品の世界観や主人公の心情と環境に神秘的側面を生み、
人非人よろしく、全体に潜む相当深い“闇”の息吹を
感じさせてくれた脚本も絶妙に巧い印象。
こう言う構成はたまらなく好み。

そして登場する2人の女性の存在感が見事。
かたや、愛する男の望む事なら自らの命さえも差し出す“死”への愛人、
そして、献身よりも深く何事も受け入れなんとしても生かそうとする
“生”への妻。この対照的な存在感がどちらも美しいまでに灯る。
個人的には広末涼子さん演じる秋子の、魔性ではなく“幽玄”で
情熱を秘めたるも現実味の無い“幻”の様な存在感が独特と感じ
この作品の世界観の“深層”を覗けた気になり非常によかったです。


人に非ぬ人、子に授けよと貰う桜桃、自らの腹に。

生を貫くも息吹かせた闇、壮絶にシビア。


すごい作品だと心底思いました。

公式サイト→「ヴィヨンの妻



[DVD]→SHARKWATER 神秘なる海の世界 特別版

ゾンビにホラー関係なく怖いと感じた映画を
取り上げるカテゴリー、6回目の断絶映画はドキュメンタリーの
「SHARKWATER 神秘なる海の世界」。衛星よりHV受信しましたが
海中の見事な美しさに心躍らされる中、さらに認識不足や危機等、
鮫にまつわるエピソードを見るにだんだん胸が詰まってくる、
そんなドキュメンタリーです。是か非かはそれぞれの考えの中で
結論は出ると思いますが、凄まじい数の犠牲という事だけは
変わる事のない現実として思い知らされます。

多くの方に見て頂きたいと感じたドキュメンタリーです。

☆以下、ネタバレありです。

やつらは噛み付くだろ、
危険だから退治しないといけないんだよ。


劇中のある人物がそんな言葉を口にします。それだけ聞くと
なんだかゾンビの事を言われている気になって
興味をそそられましたが、確かに鮫による犠牲者も
出てしまう事が悲劇の始まりなのでしょうか。
害をなすと見なせば容赦なく根絶してしまいそうな人類。
近年日本でも熊を退治し過ぎて絶滅危惧種になりそうなんて
ニュースを耳にしましたが、こちらも害を成す鮫の行く末など
おかまい無しという印象が浮き彫りに。
…こわいのは、どっち?

この映画を見て私は「 ゴジラ(昭和29年度版)」を初めて観た時に
オキシジェン・デストロイヤーがゴジラに与える影響を
むざむざと見せつけられ号泣してしまったのと
同じ感覚に陥りました。むごいですよね、「ゴジラ」。

この映画によると鮫の乱獲は、鮫が食べるはずの小魚が
増加するため、その影響で地球上に酸素を提供する莫大な
植物プランクトンが喰い尽くされ、酸素が無くなり
人類が死滅するという図式が成り立つという事です。
海からも見放される人類…オゾンホールの増大に
温暖化による氷の崩落、水位の上昇、環境の変化から
乾燥による大規模な山火事、大雨、洪水等々。
自然界から隔絶して生きている人間達をあたかも
地球が排除して来るのではないかとさえ思えてしまう
行き詰まった感が、この作品から感じ取れてしまいました。

人類の自然よりの断絶
ゆえの自然からの拒絶
…なんだか恐ろしい。

ダイアリー・オブ・ザ・デッド」で
心打たれた方はきっと身につまされるかと。

>衛星より受信。

ゾンビにホラー関係なく個人的好みの映画を
たま〜に取り上げる“断絶袋小路”第5回目。
今回はMETALLICAファンも大注目の「ダーウィン・アワード」。
世にも変わった要因で死に到達してしまった人々の中から
際立った人を選び出すと言うダーウィン・アワードに
のめり込んでしまった主人公の苦悩を描いた作品。

これを観た後になぜかこのカテゴリーに書かなくてはと
思ったのですけれど、どこが断絶袋小路なのか観た本人すら
気が付かず、なんでだろうと再度見直してようやく解りました。
どこが断絶っぷりで、どう怖いのか。
無意識のうちに、その奥の深層意識に入り込んだ、
断絶振り…それは一体?!


☆以下、ネタバレありです。

いやぁ、面白いです。
元捜査官が転職先に選んだ会社で珍妙な出来事の
要因を次々と浮かび上がらせてゆくと言った展開から
悲しくもどこか人間臭くて人事に思えない、
テーマとしては重く、笑い事では済まされない内容を
こうも滑稽に、なおかつ真剣に描ききった監督の手腕に拍手。

それぞれの事故に至った要因はなんともおかしくも悲劇的。
主人公の事故に至る素因をあぶり出して行く様は推理ものの様相。
客観的な雰囲気にハードボイルドとも思える演出はユニーク。
死に方に見る生き様も垣間見え感慨深い。

押しつぶされた血まみれの死体現場、
時速1600キロで山へ激突する車、
事故に巻き込まれ歯の治療中に口の中を器具でグチャグチャに
かき回され血まみれにされる様等、想像するになかなか凄まじい。

そんな中で、
人々は何故死んでしまったのか?
何故事故を起こしてしまったのか?
そこに今回このカテゴリーで取り上げたテーマを見出せました。
運命でも過失でもない、私が見出せたそれこそは、“生への過信”。
それって結構怖いくないですか?
逆を言えば“死を断絶している”ともとれそうです。
人間て死ぬ事を忘れがちなのかも。

う〜ん、なかなか深いですよ、本作。…秀作です。

そうそう、ダーウィン・アワードの定義もまた厳しい。
人の進化の過程から愚かな因子を消せたという
意味合いもあるんですか?それこそが断絶かも?
それもなんだか怖いですよね。


断絶袋小路4回目「マイ・サマー・オブ・ラブ」
ある一夏の少女に起こった眩しいくらいの抗い。
レンタル開始から非常に興味を持っていまして
何故か準新作のホラー映画のコーナーにまぎれていて
これは“観なさい”と言われている気がしたので
借りて観てみましたが…良かったですよ、かなり。
レンタル店の方がホラーコーナーに意図的に入れたのなら
なかなかセンスの良い店員さんかも? 感謝、感謝。
少なくとも私とは話が合いそうですよ(笑)
当然ホラーではないのですが地味に寒気を誘い、
脚本も“それ”を狙ったのかは解りませんが
ユニークな表現に素晴らしい印象でした。


思春期特有の反撥映画とも思えますが
さり気なく混ぜ込んでみせた、
兄と恋人の体内に宿す因子が
主人公である妹を翻弄する対決と拒絶。
…こういうのは抜群に好み。
当ブログ的にも絶対取り上げないといけません。

☆以下、ネタバレありです。

奇妙な事に人間しか登場していないはずの物語が
神対悪魔の“エクソシスズム”を成立させている
そんな絶妙なニュアンスがたまらない。

出所して神の力を信じるようになった兄、
問題を起こし学校を遠ざけられた憧れの女子、
そして、その2人の間に挟まれた主人公の女のコ…。

兄は以前暴力沙汰を起こし刑務所で過ごしていて
暴力は心に潜む悪魔のせいだと教えられ、出所した後
自ら神の信徒を集う集会を開き始める。
昔の兄が好きだった主人公の妹は悲観し
居場所をなくしていた所で、自宅謹慎を告げられた
裕福な家庭の女子と出会うわけですが、
兄から見ればこの問題児の女子はすなわち悪魔!!
その悪魔が妹を翻弄し取り憑く事態が起こる。
この辺りの絶妙な図式は巧い。
途中、“悪魔払い”ごっこをする主人公の妹と問題児女子が
一気に世界観を深め、更に兄に問題児の元から
連れ去られた妹が、自殺したフリで兄に対して
悪魔に取り憑かれた真似をしてたぶらかす場面は
鳥肌が立ちました。エクソシズムの傑作と呼んでも
差し支えないくらいに、良い。

終盤、兄から離れ、問題児と駆け落ちしようとしますが
問題児の“人の望む姿に変化する処世術”に
いいように玩具にされていたと知った妹は、憤りにまかせ
問題児の首を絞めて沢の水の中に沈めると言う暴挙に
出てしまう訳ですが、死なせるまでには至らず、
最後は、一人崖を登り、道を歩き始める姿で終わる所も
実に象徴的でした。

自分の心にまで住み着いて
人を殺めそうにさせた、“なにか”。
兄からの暴力の臭い、問題児の持つ邪な心への接触、
そして、“なにか”を気付かせる対象としての兄の信仰心。
妹のそれらへの拒絶から結果得た姿…。
兄と問題児のそこに嵌った故の俗世間への拒絶も含め
それらを纏わり付かないようにさり気なく描いた
監督のきめ細やかな演出も非常に良いです。


この夏が、いつまでも“心に残る夏”であれば…。
================================
この記事は削除した別ブログに投稿したものを再録したものです。
断絶袋小路番外編とします。
================================


>画像、半券より。

賛否両論、全体的な評価は低い方寄りの印象が強かった、
期待の「ウォッチメン」ようやく観て来ました。
個人的には秀作と呼んでしまいます、本作。


【ヒーローは、犯罪です。】

条例で“ヒーロー”すると悪行と見なされ監獄行きと言う
すなわちヒーローが“悪”として扱われる事となった、
考えようによってはそれこそが現実的な側面を持つ世界にて….

☆以下、ネタバレありです。

作品内ではヒーローは存在はおろか描かれ方すら“蛮”として
暴力的かつ驚異的…より“悪”と見まごうかのような位置付けとされ
破壊力の現実味とそれ故の悲劇的能力差も胸を締め付けて来ます。
したがって、この作品にヒーロー然としたヒーローは存在していない事が
一般的イメージのヒーローと期待すると真逆のスタンスなので
観客に混乱を招いて、見る者を選んでしまいそうです。

超人は生りを潜め、内在する能力の否定に意味を持たせられない自尊心。
その抑圧された存在から乗じた様々なジレンマの中に於いて
自らの信じる“善行”を貫く姿勢がもどかしく切ない。

人類の暴力的側面と被せ自らの体現をパロディ化したコメディアン
悪と称され存在意義を失った抜け殻ナイトオウル
脅威に対する脅威としての抑止力DR.マンハッタン
人類の平和の訪れは自らの征服こそなし得ると考えるオジマンディアス、
憎むべき暴力への許しから生まれ出た“奇跡”の超人シルクスペクター、
そして、虐げられた守るべき弱者達とのバランスが取れるのは
犯罪者に対する制裁と言わんばかりの行動に、左右対称の顔へ
シンメトリーの天秤を垣間見せてくれたロールシャッハ

“悪”とされながらも、それぞれの存在が導いた結末は
人類が手に手を取った争いの無い世界、いわゆる和平…
世界を結ばせ一つにまとめあげる事が出来たヒーローがここに。
血塗られたスマイリー・フェイスが全て物語っていた、
多大なる犠牲のもとに得られた矛先だけが変わった世界平和と
そしてそれが果して末端の人々にとってまで良い結果をもたらしたのか、
何を持って良かれと出来るのか問われている気がしましたが
私自身は答えは出せそうにない気がします。

作品的には絵的にも精神的にも相当バイオレンスで
降りしきる雨に晴れ晴れしくないハードボイルド感を抱かせ
ロールシャッハはカッコイイし目頭熱くなるしで、
ザック・スナイダー色も健在だし満足の出来でした。
迫力ある映像も良かったですが、
人の凡たる位置から観たヒーロー=脅威と
描ききっていそうな部分ばかり考えさせられた面も
意義のあった時間だったとも思えます。
凄かった…ウォッチメン。
ロールシャッハ…イカレているけど、愛してやまない。


さて、映画を観ただけの印象なので
これからようやく購入した原作を初めて読みます。
原作ではどういった印象を持つのか楽しみです。




>画像、捕獲DVDより。

断絶袋小路3回目は超お気に入り。
「ゼイ・コール・ハー・ワン・アイ 〜血まみれの天使〜」
本作は始まりから終わりまでの終始断絶っぷりが
こんなにも恐ろしく、痛烈に悲しく、強烈に胸を打つ。
もとはハードコア・ポルノと言う事なので
もちろん日本版は18禁…とは言え、いわゆるポルノたる
そのシーンはビックリするくらい度アップだけなので
画面全体にボカシかかっていて見えない感じですが
18禁はそれだけではないニュアンスが強いです。

本作はタランティーノ監督の「キル・ビル」に登場する
アイパッチの女殺し屋エル・ドライヴァーの元になったと
言われている作品ですが、タランティーノ監督の
魅力は過去の素敵な作品にオマージュを捧げつつも、
それをしっかり世に再び浮き上がらせてくれて、
私の様な末端の一般的な映画ファンにまで届けてくれる所にも
ありますよね。本作も到底知り得なかったであろう傑作で、
その恩恵は計り知れないもので感謝の意を表したい程です。

さて、内容に関しては書くのも悲しいので
未見の方は調べて頂くとして、
本作の色へのこだわりと補って有り余る演出の巧みさは
魅力的で見所でした。紅葉のシーンの黄色に始まり
服装とアイパッチ、黒に浮かび上がる赤のベッド、
言葉無くともそれが逆にストレートな惨状を全編に漂わせ、
スローで魅せた激しいファイトの異様な迫力、等々。
行く手を阻むものは蹴散らし突き進む怒りの鉄塊。
車に乗ったら前がちゃんと見えていなさそうな程小柄で
女のコと言えそうな可愛らしい面持ちのアイパッチリベンジが
物語る、残酷なまでに悲しくも壮絶な生き様をまざまざと
見届けさせられた感服の作品。

ハードコア・ポルノの枠なんか軽々飛び越え
多くの人を魅了し続けるのでしょうね。
…傑作でした。


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